2023 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.4 SUGO

2023 ROUND 4 SUGO

拝啓
貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
グッドライドジャパン株式会社は、昨年に引き続きグッドライドモータースポーツとして、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
昨シーズンからはチーム体制を強化し、2021年のFDJ2チャンピオンの山中真生選手、アメリカのフォーミュラドリフトで活躍する益山航選手に加え、ベテランとして知られている日比野哲也選手をワークスドライバーに抜擢して2023年シリーズを戦い、堀野仁選手と雨谷雄一選手をセミワークスドライバーとしてサポートしています。
今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげでシリーズを戦い抜くことができ、誠にありがとうございます。つきましては7月22日(土)-23日(日)に、宮城県のスポーツランドSUGOにて開催された第4戦の報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。

【イベント概要】
名称 2023 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.4 SUGO
開催日 7月22日(土)-23日 (日)
開催場所 スポーツランドSUGO(宮城県)

【 チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS (グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭偉城 
統括ディレクター 山中 健司
レースディレクター ラーマン・ラセル
副代表 上甲 盛一、中村 圭太
チームディレクター 高砂岳美
ワークスドライバー 山中 真生 / 益山 航 / 日比野 哲也
チームマネージャー 須原綾乃
セミワークスドライバー  堀野仁 / 雨谷 雄一

【ワークスチームリザルト】

【セミワークスチームリザルト】


ハイスピードコースのSUGO でシリーズ第4戦が開催!

 2023年7月22日(土)~23日(日)の2日間、宮城県のスポーツランドSUGOにて、フォーミュラドリフトジャパンの第4戦が開催されました。
 競技区間は、例年と同じく、レーシングコースの1コーナーから3コーナーの立ち上がりまで。振り出し部分にイニシエーションが設けられ、1コーナーと2コーナーの間の審査席前にひとつ目のアウトゾーン、2コーナーのアウトにゾーン2、振り返したあとの3コーナー入り口のアウト側にゾーン3、そして立ち上がったアウト側にゾーン4が設定されました。
 グッドライドモータースポーツとしては、ワークスドライバーの山中選手、益山選手、日比野選手、セミワークスドライバーの堀野選手、雨谷選手が参戦。 ここまでの3戦ではトラブルが重なり、なかなか苦しい戦いが続いていますが、対策を重ねており、練習走行ではなかなかの仕上がりといったところ。選手たちの活躍に期待がかかります。
 第4戦のMCはおなじみの冴場都夢さん、解説には谷口信輝さん。ジャッジはラビー西田さん、今村陽一さん、ショーン・エイドリアーノさんが担当しています。
 快晴でスタートした予選。路面はドライコンディションです。チームとしては好調な滑り出しで、1本目を走った堀野選手が暫定首位タイとなる77点。続いて走行した雨谷選手も、勢いを見せましたが、67点と厳しい判定。

会場は宮城県にあるスポーツランドSUGO。スーパーGTやS耐なども開催される国際サーキットとなっており、車速の高い豪快なハイスピードドリフトコースと言えます。
予選2本目。1本目で予選通過確実の得点を出していた日比野選手は、2本目にはさらに攻めた走りで得点を大きく伸ばすことに成功!87点で2位通過を決めました。
「FDJではなかなか1本目から得点を残せていない」と言っていた山中選手でしたが、今回は1本目から通過確実となる得点を残し、2本目にはさらに点を伸ばし、7位通過を決めました。

1本目から好調な走りで5名中4名がトップ32に進出!

 そして山中選手は力加減をうまく調整した1本を決めて79点を獲得。続く益山選手も「文句の付け所がない」と解説の谷口さんに言わしめた走りで、82点と続きます。
 さらに1本目の最後は、日比野選手が、角度のある進入とアクセル全開率の高い走りを決めて81点。ワークスドライバー勢は1本目から予選通過まちがいなしの得点を出してきました。
 そして2本目。堀野選手はコースアウトして0点。 雨谷選手もスムーズな走りが叶わず74点と、点は伸び悩みました。
 しかし、そのあと走行した山中選手は白煙モクモクの豪快な走りを披露して83点と得点を伸ばし、上位での予選通過を確実なものとします。
 続く益山選手は得点が伸びず77点となりましたが、そのあと走行した日比野選手は、予選のハイライトとしても印象深いらしさあふれる走行で87点を出して大会を盛り上げました。
 結果、圧倒的な走行で日比野選手が2位通過、山中選手が7位通過、益山選手が12位通過、堀野選手が24位通過となり、雨谷選手は惜しくも予選敗退とりました。

1本目から82点と高得点を出した笹山選手。 2本目は得点を伸ばせなかったものの、1本目の特典で12位通過を決めました。

日比野と益山が見事勝利してトップ16に進出!

 7月23日(日)の決勝日は快晴。ドライコンディションで競技がおこなわれました。 まずは、堀野選手が今年初の予選通過を果たしてきた小橋選手と対戦。しかし1本目は思うように外側に膨らめず、2本目も浅いアングルとなってしまい、ここで敗退となりました。
 また、予選で素晴らしい走りを見せた山中選手も、アンドリューグレイ選手との戦いで、本調子を出せず、まさかの敗退となってしまいました。
 そして益山選手は、小松選手を相手にミスのない走行でしたが、距離感があいたことから消極的な印象となり、審査員からはワンモアタイムの判定。しかし続いた後追いでは、ビタビタと声が上がるほどの距離感でしっかりと小松選手に詰め寄って勝ち上がりました。
 日比野選手は、佐藤選手のマシントラブルにより、バイランして勝利。トップ32に は、4名の選手が出場し、益山選手と日比野選手の2名がトップ16へと駒を進めましました。
 トップ16。 麻植選手と対戦することになった日比野選手。しかし、観客を魅了した走りを決めた日比野選手ですが、後追い時の3コーナーのアウト側で流れてしまいます。攻めた食い込みが評価されるいっぽうで、このミスが大きな減点となり、ここで敗退となってしまいました。

トップ32。アンドリューグレイ選手と対戦した山中選手。マシントラブルなのか、1本目も2本目もドリフトは維持していたものの、パワーが出ていない状態となり、ここで敗れました。
トップ8 強豪のケングシ選手と対戦した釜山選手でしたが、先行の2本目のゾーン2でまさかのコースアウト。これが大きな減点となってしまい、惜しくも敗退する結果となりました。
トップ16。 麻植選手と対戦した日比野。持ち味とも言えるキレのある振り出しや振り返しが評価されていましたが、3コーナーで オーバーランしたことが決め手となり敗退してしまいました。

トップ16進出の益山は6位、日比野は9位でフィニッシュ!

 続いて益山選手は松山選手と対戦。 1本目、後追いの益山選手は松山選手に食らいついていきましたが、ゾーン3で3脱疑惑があり微妙なところ。入れ替えた2本目、1コーナーで両者ハミ出てしまったものの、2本を総合的に見たとき「松山選手のほうがミスが多かった」と辛くも益山選手の勝利が決定しました。
 これでベスト8に進出したドライバーは、 益山選手のみとなりました。 対戦相手は、ケングシ選手です。
 1本目、後追いの益山選手はスモークのなか、しっかり相手を捉えた走行を決めてまずますの滑り出しといったところ。しかし、入れ替えた先行の2本目、接近した激しい走行で、さすがベスト8といった戦いを繰り広げますが、益山選手がふたつ目のゾーンで脱輪したことが大きな減点となり、ここで敗退となりました。
 最終的に第4戦は、ワークスドライバーの益山選手が6位、日比野選手が9位、山中選手が18位となり、セミワークスドライバーの堀野選手が26位、雨谷選手が34位という結果でした。
 次回の第5戦は8月19日-20日、奥伊吹モーターパークで開催されますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

トップ32。小橋選手と対戦した堀野選手でしたが、ややミスの目立つ内容になってしまったが、ラインや角度が安定せず、ここで敗退する結果となってしまいました。

 前戦でブローしたエンジンは、まったくおなじ仕様となる東名パワードの3.6L化した2JZ-GTEってのは変わらないんですが、セッティングをイジってもらったことで、いままでよりもさらに乗りやすくなったと思います。
 今回は金曜日の練習日からちょっとしたトラブルはあったけど、予選まではなにもなく走れましたね。
 そして予選では、1本目でしっかり点数を取り、2本目に攻める走り、という組み立てがFDJでははじめてきっちりとできて、点数も上げられたのがよかったな、と。ピットの雰囲気もいつになくよかったと思いますね。
 と、予選日はほんと順調だったんですけど、追走日はかなりバタバタして…結果的にはそれも敗因のひとつになってしまったな、というかんじです。
 決勝日は1時間ほどの練習があるんですけど、そこでワイズファブのボルトが劣化みたいなかんじ折れてしまって、左リヤがドラシャも含めて全部ダメになって…。追走までにギリギリ直してもらって「いざ行くぞ!」となったら、今度はブーストがかからない…。
 じつは練習日から吸気温があがりすぎてブーストがかからないトラブルが出ていて、水を吹いたりとか対策はしてある程度解消できてたんですが、先行スタートの1本目はそれとまったくおなじ症状が出てで「それかな?」と思って2本目もそのまま行ったんです。
 あとから思えば、そのまま行かずに、ピットに戻ればとかったな…と。
 結局ドリフトはなんとか続けていられるけど、パワー的にもぜんぜんきつい状態になってしまって勝負どころではなくなってしまいました。
 なんというか…予選がうまくいったときに 限って…。富士のときからそうですけど、FDJ はトラブルに悩まされるシーズンですね。テストでは出てないのに、肝心な本番でそれが出てしまっているので…。
 チャンピオン争いはもうさすがに厳しいんですけど、まだFDJでは表彰台に乗ったことがないですし、シリーズも10位いないであればまだまだ狙えると思うので、来年に繋げるためにも「次こそは!」という気持ちはあります。
 次戦までもそんなに時間があるわけではないんですが、足まわりを交換してセットアップもして、見直せるところは見直して挽回できるチャンスを作って行きたいと思います。


 今回も本来のパワーが出ていない状態での参戦となってしまったんですが、チーム的にも 前戦は真生くんのGRスープラのエンジンがブローしてしまったりしてトラブルが重なっていて、とにかくレースウィークに不要なトラブルがないように取り組んでいたので、クルマ的なアップデートはなかったんですが、そこはもうしょうがないな…と。
 ドライバーとしてはそのなかでうまく戦えるように…と、練習走行ではセットを探っていきました。
 予選は“1本目にとにかく得点を残して2本目で勝負”といういつも通りの組み立てで、それがうまく実行できたかなというところです。
 ただ、審査のポイント…というか、オーバーランに関しての得点の振れ幅がうまくつかめなくて、2本目はオーバランしても踏んでいくスタイルでいったんですが、ハミ出た部分がきっちりと引かれてしまって、思ってたよりも点が出なかったな、というかんじですね。
 トップ32の小松さんとの対戦は、リヤのグリップを上げないなかで走ったらうまく噛み合わなくてワンモアになってしまったので、2セット目からはは食わせる方向にセットを変えていきました。
 で、ベスト16は松山さんと。速い相手ですし、普通にやったら勝てないのはわかってたので、リスクを承知でブーストをあげて、タイヤの空気圧も落としていきました。向こうも勝負をかけてたのか、攻めたセットにした分お互いにミスが出ていて、その多さでなんとか勝てたというところでした。
 トップ8のケングシさんとの対戦は、2ゾーンから3ゾーンにかけての振り返しでパワー的な余力がなかった分振り返しがクルマ任せにせざるを得ず、それでラインがズレてオーバーランしすぎてしまったのが敗因ですね。
 今回は高いリスクを取って綱渡り状態で走ったようなかんじになってしまいましたが、さすがにむずかしかったな、というところです。
 ただ、次戦の奥伊吹は去年優勝している会場ですし、マシン的にも一旦タービンを戻そうという話になってますし、足まわりもよくなっていて、NOSもついている状況を考えると、なんとかなるんじゃないかな、と思っています。
 奥伊吹ではGRヤリスで走ったデータがありますし、ランキング的にはかなり厳しいポジションにいるんですが、それを少しでも上げられるようにがんばりたいと思います。


 今回はSUGO戦に向けて真生が茂原ツインサーキットで足まわりの事前テストをアーツーと進めてくれたんだよね。
 俺自身が乗ったわけじゃないし、茂原とSUGOじゃそのままのセットを使えるわけじゃないんだけど、そのおかげもあってか、今回はクラッチもミッションも異変がなかったし、大きなトラブルなく走り切れたと思う。
 練習時間は12本すべてでちがうセットを試して、予選も含めたら14本かな。自分的にはかなり乗りやすくなってきているし、自分のペースで走るぶんには、かなりいい手応えは掴めるようになってきたんじゃないかな。
 ここはむかし優勝しているサーキットだし、どう走ればいいのかってのはわかってるから、よくばったらあれもこれも…と、すごいことやりたくなっちゃう、というのはあるんだけど、今回は進入をターゲットにして予選は組み立ていったかんじだね。
 決勝日のトップ32は相手がトラブルで走れなくなったのでバイランで勝ち。
 トップ16は麻植選手との対戦で、ここの先行は普通に走れてそれはよかったんだけど、問題は後追いだったよね。
 自分よりもペースが遅かったから、それに合わせようとすると思い通りの振り返しができなくて出ちゃったというところがある。
 いまの仕様だと車重もかなり思いし、ワイトレが100mm&100mmで入ってるから、向きが変えるのが大変なかんじになっていて、 ゆっくり走る練習もしていなかったというのもあって、ああなったから、そこは今後考えなきゃなというところだね。
 まぁシーズン中にこれ以上の軽量化はむずかしいところだから、そこは割り切って相手があるところでのセットというのを詰めていかないと。
 とはいえ、今シーズンはじめに投入したニューマシンとしては、今回もエンジンのちょっとしたトラブルはあったんだけど、すぐに対策できる範囲だったし、致命的なトラブルってのは確実に減ってるし、そのぶんセットを詰めたりする時間が出てきたと思う。
 次戦の奥伊吹は、以前2位になったコースだし、わからないコースではないんだけど…せめていったときはリスクもある場所で、振り出してから止めなきゃいけないコースではあるから、ぶつかるのだけは避けて、そのなかで最善を見つけていこうと思ってるよ。


 もう今回は途中でパワステがぶっ壊れてしまって…それにやられたかんじですね。
 練習から予選にかけてはハンドルが重たくなったりしなかったんですけど、予選1本目のバーンナウトボックスで「ちょっと重たくなったかな~」というくらいだったんです。
 まぁその1本目は、2輪コース外に落としちゃったのを取られてしまい77点。それがなければ80点台だったと思いますし、かなり上位で通過できてたと思うので、そこは残念でしたね。
 で、2本目。このときから角度をつけるとハンドルが重くなる状態になっていて、1アウトのところでうまいこといけなくてコースアウトして、得点は伸ばせなかったというわけです。
 追走に向けてもチェックはしたんですが、外傷もないしラックのシールも抜けてないし、まがりもなく、末切りしたときは大丈夫だったので、なるべくフロントに負担をかけないようにセットを変えることにしました。
 できる限りの対策は施していたんですが…追走日の練習ではさらに悪化していて、もう運転できないくらいで、手強い相手だったこともあって、食う方向にセット振ってあったのも裏目に出てしまったかんじです。
 マシントラブルも減ってきてようやく走りに専念できるようになってきたなかでのトラブルは悔しいところですが、次戦に向けてそのあたりを徹底的に見直して、残り2戦を戦い抜きたいと思います。


 今回は練習からこの走りをしていて、アクセルも踏みちぎれてるし、ゾーンにも入ってる。 たしかにゾーンへの入りは途中からだったけど、修正するポイントとは思ってなくて…。
 去年はそこまで言われていなかったですし、それで点も出ていたので、今回も1本目は「80点台には入るだろう」という走りだったんですが、想定以上に点が入らなかったというかんじですね。
 2本目までの間に、ほかのひとの走りをじっくり見て、手前から角度をつけて、ゾーンにも最初から付いている場合に点が出ていたので、そこを修正していくことにしました。
 ただ、その走らせかたはぶっつけ本番という状態だったので、1本目よりも奥で振り出したんですけど、ちょっと距離感が合わなくてクルマ1台分小さくなってしまったな、というところです。
 1本目も2本目ももう少し点は出てもいいのになとは思いますが、ぼくのなかではどちらも失敗なので、審査ポイントがずれてしまっていた部分は反省ですね。
 前回はトラブルづくしで、それに対してはあらゆる点火系パーツを交換して、クルマはようやく絶好調といえる状態だったので、なおさら悔しかったです。
 これまでのラウンドは自分らしい走りができていないので、 奥伊吹は気合いの入ったパッションのある走りを見せてやろうという意気で気持ちを切り替えていこうと思います。
 残り2戦は好きなコースでもあるので、悔いのない戦いができるようにがんばります!

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