2023 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.3 FUJI

2023 ROUND 3 FUJI

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 グッドライドジャパン株式会社は、昨年に引き続きグッドライドモータースポーツとして、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
 昨シーズンからはチーム体制を強化し、2021年のFD.J2チャンピオンの山中真生選手、アメリカのフォーミュラドリフトで活躍する益山航選手に加え、ベテランとして知られている日比野哲也選手をワークスドライバーに抜擢して2023年シリーズを戦い、堀野仁選手と雨谷雄一選手をセミワークスドライバーとしてサポートしています。
 今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげでシリーズを戦い抜くことができ、誠にありがとうございます。つきましては6月9日(金)-10日(土)に、静岡県の富士スピードウェイにて開催された第3戦の報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。

【イベント概要】
名称 2023 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.3 FUJI
開催日 6月9日(金) – 10日(土)
開催場所 富士スピードウェイ (静岡県)

【 チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS (グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭偉城
統括ディレクター 山中 健司
レースディレクター ラーマン・ラセル
副代表 上甲 盛一、中村 圭太
チームディレクター 高砂 岳美
ワークスドライバー 山中 真生/益山 航/ 日比野 哲也
チームマネージャー 須原綾乃
セミワークスドライバー 堀野仁 / 雨谷雄一

【ワークスチームリザルト】

【セミワークスチームリザルト】


富士スピードウェイでシーズン 折り返しの大一番!

 2023年6月9日 (金)~10日 (土)の2日間、 静岡県の富士スピードウェイにて、フォーミュラドリフトジャパンの第3戦が開催されました。
 競技区間は、例年と同じく100Rの途中に設けられたイニシエーション手前でドリフトを開始し、100Rを全開で飛び出しつつアウトサイドゾーン1を通過。その後振り返しつつアウトサイドゾーン2を通過し、アドバンコーナーのインクリップをかすめ、アウトサイドゾーン3を通過してフィニッシュとなるレイアウトです。
 グッドライドモータースポーツとしては、昨年から引き続き2021年のFDJ2チャンピオンの経験を持ち、昨シーズンは11位を獲得した山中選手。アメリカのフォーミュラドリフトでも活躍しており、昨シーズンはチームに初優勝をもたらし、ランキング4位を獲得した益山選手。さらにベテラン日比野選手を迎えてチーム体制を強化。 また、セミワークスとして堀野仁選手と雨谷雄一選手が参加しており、それぞれの活躍が期待されます。
 第3戦のMCはおなじみの冴場都夢さん、解説には谷口信輝さん。ジャッジは今村陽一さん、ラビー西田さん、シェーン・エイドリアンさんが担当しています。
 そしてはじまった予選はやや霧が立ち込めていたものの、路面はドライ。最初の走者となった山中選手はいい踏みっぷりの走りでしたが、インクリップで姿勢が乱れて0点。直後に走行した堀野選手は、豪快な飛び出しを決めましたが、振り返しで乱れ、75点と厳しい得点。

会場は静岡県にある富士スピードウェイ。例年と区間は変わらず、アウトゾーンが3つ、インクリップがひとつのゾーン構成となっております。
予選1本目。日比野選手は、解説の谷口さんも褒めるほどの鋭い振り返しを決めて91点を獲得。2本目に得点を伸ばすことはできませんでしたが、7位で予選を突破しました。
1本目は0点であとのなくなった山中選手でしたが、2本目は1本目でのミスをきっちりと修正した素晴らしい走りで90点を獲得。11位で予選突破を決めました

ワークス3名は予選突破するも サポートの2名は敗退…

 その後に走行した雨谷選手も0点となり、チームとしては厳しい状況が続きます。
 しかし、さすがは安定度のある益山選手。1本目からポイントを抑えたクレバーな走りで84点を獲得。続く日比野選手も鋭く豪快な振り返しの走りを決めて91点と、予選通過は間違いない得点を出してきました。
 そして2本目。 あとのなくなった山中選手でしたが、角度をつけた飛び出しからキレのある振り返しを決め、90点と通過を確実なものとします。
 しかし堀野選手と雨谷選手はともに2本目も得点を伸ばすことはできず、益山選手と日比野選手も1本目で予選突破を確実なものとして、さらなる上位通過が期待されましたが得点は伸ばせませんでした。
 結果、最終的にワークスの日比野選手が7位通過、山中選手が11位通過、益山19位通過を決めたものの、セミワークスの堀野選手が38位、雨谷選手は得点を残せず、予選敗退となってしまいました。

1本目&2本目ともに安定度のある危なげない走りを決めた益山選手。最終的に19位で予選を突破することとなりました。

ワークス3名全員がトップ32で勝利!

 10日 (土) の決勝日はドライコンディションで競技がおこなわれました。
 トップ32では、まず日比野選手が目黒選手に対して、先行でも後追いでも素晴らしい走りを決めて勝利すると、金田選手と対戦した益山選手も、深田選手と対戦した山中選手も危なげのない走りで勝利。ワークスドライバーは3名ともトップ32を突破する結果となりました。
 そしてトップ16でも日比野選手は好調で、麻植選手に対して先行時は後半で引き離し、後追いでは後半にかけて詰め寄っていく走りで勝ち上がりました。
 しかしトップ16で夏選手と対戦した益山選手は、1本目は迫力のある先行を決めたものの、2本目の振り返し直後に姿勢が乱れて、それが大きく響いてしまったのかまさかの敗退となりました。
 そして山中選手は、これまで勝ったことのない山下選手と対戦しましたが、先行時 の振り返し後に山下選手が乱れたこともあって、見事勝ち上がりました。
 トップ8。 日比野選手はマッドマイク選手と対戦。1本目、後追いの日比野選手は出だしで遅れてしまったものの、振り返しで接近しようとしましたが、マッドマイク選手が失速ししたため接触。マッドマイク選手は5分間での修復はできないと判断してリタイヤしたことで、日比野選手がバイランして勝利しました。

トップ32。久保選手と対戦した雨谷選手は、予選のときのような勢いのある走りを決めていましたが、後追い時にコースをハミ出してしまい敗退となりました。
トップ16。 ワンモアタイムにもつれた戦いでしたが、その2本目、選考の日比野選手のマシンにまさかのトラブルが発生し、ドリフトを維持できず、ここで敗退となりました。
トップ8のワンモアタイム1本目。振り出しでミスった後追いの夏選手に対して、山中選手はミスなく100Rから飛び出してきましたが、直後にエンジンブロー。まさかの敗退となりました。

日比野が決勝戦まで進出して今シーズン初の表彰台に!

 続いて、山中選手と夏選手の対戦は、おたがいにミスがあったことで1セットでは決着がつかず…。
 しかしそのワンモアタイムの1本目、選考の山中選手は勢いのある振り出しで100Rから飛び出してきましたが…振り返そうとした直後にエンジンルームから出火!まさかのエンジンブローによって敗退となってしまいました。
 これでグッドライドモータースポーツで残っているのは日比野選手のみとなってしまいましたが、その勢いは止まりません。
 トップ4では夏選手が後追いでスピンしたこともあったものの、接触のダメージをかんじさせない素晴らしい走りを連発して勝ち上がります。
 そしてついに決勝戦。 対戦相手は強豪の高橋和己選手。1本目、先行の日比野選手は素晴らしい走りを決めたものの、インクリップ付近でやや流されたか、アウトにはらんでしまいます。入れ替えた2本目は、少し角度は浅かったものの近い距離をキープした日比野選手でしたが、逆転はならず、惜しくも準優勝という結果になりました。
 とはいえ、ここまで苦しい戦いが続いていたチームにとっては素晴らしい戦績。今シーズン初の表彰台獲得となりました。

ここまで苦しいシーズンだったグッドライドモータースポーツでしたが、日比野選手が反撃の狼煙となる準優勝。次戦以降の活躍にも期待がかかります。

 まだまだマシンには改良しなきゃってな箇所はあるものの、前戦からのインターバルが短かったこともあって、今回は前回トラブったドラシャを交換してきたくらいですね。
 シミュレーターを使ったイメトレはいつも通りしてきていて、今回は金曜日から会場入りしました。
 練習走行はウェットで、予選1本目がハーフウェットというコンディションで、いつも通り1本目にしっかり点数を取ろうと思って走ったものの、2ゾーンのゼブラが濡れてて…インクリップに向かうところでハーフスピン。なぜかFDJのときだけ1本目から点数を残せないという状況に今回もなってしまいました。
 2本目の路面は完全にドライでしたね。 練習では1本2本くらいしか走れなかったけど、それでもうまくまとめれていたので、そのままの走りをできたと思います。やりすぎることがないようにと抑えるところは抑えて…というかんじで。
 ここは去年は予選落ちしてましたし、前回も追走に残れてないので、正直なところホッとしましたね。
 で、トップ32は深田選手と対戦。深田選手とは初対戦だったんですが、普段から仲得してくれてる選手なんで、こちらはミスなく走れましたし、相手がミスしてくれた部分もあったんで、難なく勝てました。
 トップ16の山下選手は去年2回やって2回とも負けてるんで「絶対勝ちたいな」という気 持ちでいきました。ここもぼくが先行のときに、後追いでミスしてくれたので、3度目の正直で勝ててうれしかったですね。
 トップ8の夏選手との対戦は…1本目に相手が後追いでミスしてくれてたので、入れ替えたときにこちらが後追いでミスらなければ勝ちという状況だったんですが…うまく息が合わずに離されてワンモアタイム。
 で、そのワンモアタイムの1本目でエンジンブローというかんじです。
 それまでは絶好調でなんの前触れもなかっただけに、エンジンが壊れなかったら普通に勝ててたと思うので残念ですね。
 ただ、トラブルがなければ勝てるというのは見せられたかなというところなので、次のSUGOは得意なコースではあるし、FDJ2でも初優勝して、去年はベスト8までいっていて、相性はいいので、新しいエンジンを作って万全の状態にしたいと思います。
 シリーズ的には厳しい状況ですけど、表彰台を目指してひとつずつがんばっていきたいですね。


 前回ブローしてしまったエンジンは、去年まで使ってたやつに載せ替えてセッティングもしてきたんですが…。タービンとの相性が良くないのか、なぜか700psくらいしかパワーが出て なくて…。開催までのインターバルが短かったなかでは、どうしようもない状況ではあったんですが、このパワー不足に今回は悩まされてしまったかんじですね。
 金曜日の練習走行はウェット路面だったんですが、そこで思っていたよりもパワーがないことに気がついて、そのなかでもセットを詰めていったんです。
 ただ、ミッションごと載せ替えたなかでギヤ比もいまいち合っていなくて、練習走行内で交換して試している時間もなかったので、予選はそのままのギヤ比で行くことにしました。
 そのなかでもハンドリングに関しては今回は問題がなかったのが救いでしたね。
 ひとまず1本目はとにかく点を撮りに行く走りを心がけて、狙い通りに普通の得点を出せたので、2本目は攻めていこうかな~と。
 2本目はほぼドライという状況だったので、縁石まで使うようなイメージで行ったんですが、縁石の奥のほうはまだ濡れていて、そこで乱れたことで得点を伸ばせなかったというかんじです。
 追走のトップ32は金田選手と。ここは後追いのときにおたがいにミスがあったことで、先行勝負になったんですが、俺のほうが完成度が高かったということで勝てました。
 続くトップ16は夏選手と。 ここは俺の先行でスタートして、1本目は自分がアドバンテージとってた手応えがあったんですが、後追いのときに相手がぜんぜん加速してくれなくて…。
 いまのパワーでそういう走りをされちゃうと正直キツくて…あきらかに意図的なスピードコントロールだったとはいえ、それに合わせないといけないんだけど、どうしようもなかったですね。
 4速だと戻っちゃうし、3速だと振り返す回転が残ってなくて、エアを下げていくって作戦も裏目に出てしまったかんじです。
 追走に向けてファイナルギヤをワイドにしていたのも裏目に出ていて、セットアップとか戦略がハマらなかったです。
 次戦のSUGOもパワーがないときついコースではありますが、なんとかこの状況を改善して勝負したいと思っていますし、シリーズ的にも厳しいポジションんですが、やるしかないな、というかんじですね。


 前回トラブったミッションの部品は強化品に変えて、レリーズの取り付けも変更したら、トラブルが解消したんだよね。これでクラッチとミッションの心配がなくなって、金曜日の練習でもそれを確かめられた。
 これまではニューマシンということもあって走るたびになにかしらトラブってたけど、それがだいぶ解消されてきて、クルマに不安がなくなってきたかんじ。今回はまだクルマのセットをやれるほどじゃなかったけど、そのあたりはこれからだね。
 予選の1本目は91点、まぁ意外に出たかんじではあるけど、1ゾーンで角度がないとか、振り返してからの修正があるとか、いろいろと伸ばせるポイントはわかってたから、そこを2本目では修正していった。
 自分的にはそこそこ決まったかなという手応えではあったけど、点数は伸びなかったね。予選は7位通過…。 悪くないけど、もうちょっと上で通過したかったのが正直なところかな。
 追走での勝負所はマッドマイクとの対戦かな。行けたらいいなと気合いを入れたし、あそこで勝てれば表彰台が見えるね、みたいな。
 クルマ的にも動きはキビキビしてるし、軽快には動くんだけど、車重があるから軽い車の後ろについた場合に止まりきれないという心配はまだあるんで、今後はそのあたりもどれだけやれるかなというところだね。
 決勝は、先行スタートだったから、勝負できると思ってエア落としていったら…失敗しちゃったね。勝てる可能性は十分にあったけど、まだこのタイヤのエア調整のデータというか慣れというか、そこが不足していて、ぜんぶが計算できなかった。
 ただ、今回の富士戦を振り返ると、ようやく戦える準備ができたんじゃないかなと思う。足まわりだったりとか、そのあたりをようやく触れるようになって、練習時間の入りからマシンのチェックじゃなくて、ちゃんと練習がきるし、セットを詰めたりのルーティンができる。
 今回はまだ追走シミュレートもできなかったけど、今後は練習からそういうのができるようにはなると思うし、チーム内でもデータが共有できるようになると成績もついてくるんじゃないかな。
 次のSUGOは単走優勝してる経験もあるし、コース的には不得意ではない。RZ34としてもようやく不安がなくなってきたので、ニューマシンとして考えたら順調に進んでいると思うよ。


 今回は木曜日の前日練習会から参加していて、そのときはかなり調子がよくて、審査員のラビーさんにも「このまま走ればシングル通過いけるんじゃない」とのお墨付きももらっていたんですけどね…。
 ようやく上り調子になっていたとろなのに、カラまわりしてしまいました。
 1本目は、 ウェット気味のセッティングにしていったら100Rは完全に乾いていたんですが、インクリップ付近が濡れてて…流されたみたいな…。
 そして2本目はドライではありますが、 まだちょっと濡れるのかなーくらいの路面だったんですが、100Rで思っていたよりも食わなくて5速でタイヤを空転させすぎてしまい、1ゾーンにとどかせられなかったという状態でした。
 路面状況を読みきれなかったというのもありますし、ひとの走りを見てセッティング変えたんですが、それで余計に乱れてしまったのもあると思います。
 トラクションかけすぎてギクシャクしてしまうよりも、抜き気味にして走らせようとしたのが裏目に出てしまいました。
 これまではアウトに行けなかったことなんて1回もないなかで、本番でそれを出してしまったというのは本当に悔しいところなので、今回の結果は真摯に受け止めますが、もう切り替えるしかないかな、というところですね。
 次戦のSUGOは思い入れのあるサーキットですし、地元に近いということもありますし、富士戦まではできなかったハーネスも作り直している最中なので、ここでなんとしても結果を出さないと、 という気合いは入れて行こうと思います。
 今回は…スロットルボディが割れたことによるエア漏れに泣かされました…。

 今回は…スロットルボディが割れたことによるエア漏れに泣かされました…。
 前戦のブレーキトラブルは、まだ完全とは言えないものの、戦えるレベルには直してきて、木曜日に開催された前日練習会での走行は絶好調だったんですけどね。
 いま思い返せば、9日 (金) 予選日の練習から少しずつ漏れてたんじゃないかと思うんですが、そのときはウェット路面だったことと、ドライ路面ほどアクセルを踏む状況じゃなかったことが、気がつき遅れてしまった原因だと思います。
 予選1本目、霧は あったけど、路面はドライ。 スタート順が早めだったのでリヤに235幅タイヤを履いたウェットのセットで走ったんですが、振り出した瞬間にパワーがないことがわかってしまって…食い戻って0ポイントになってしまいました。
 2本目までの間に原因を探ってエアを吸ってるのがわかって、応急処置で溶接してもらったんですが、それ以外の場所からもエアをスってしまってるようでした。
 結局2本目も500psくらいに落ちていた状態で…空気圧も3.0kg/cm2まで上げていったんですが、ムリして奥振りしたぶんラインも乱れて、ギヤも落としてクラッチも蹴ったけど、最後はドリフトが戻ってしまったという状況でした。
 前戦は登り調子のところだったし、練習はすごくよかったので、余計に残念ですね。
 次戦のSUGOまでには、インターバルがあるので、ブレーキも含めてきっちりとクルマを見直して、途切れかけた上り調子の流れを取り戻したいと思います。

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