2024 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2 SUZUKA

2024 ROUND 2 SUZUKA

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 グッドライドジャパン株式会社は、昨年に引き続きグッドライドモータースポーツとして、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
 チーム体制としては、山中真生選手、益山航選手、日比野哲也選手に、スーパーGTでも活躍する大嶋和也選手をワークスドライバーとして迎え、セミワークスドライバーとして、エス選手と麻植隆太郎選手をサポートしています。
 今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげでシリーズを戦うことができ、誠にありがとうございます。つきましては5月18日(土)‐19日(日)に、三重県の鈴鹿ツインサーキットにて開催された第2戦の報告をまとめましたので、ご一読いただけ れば幸いです。

【イベント概要】
名称 2024 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2 SUZUKA
開催日 5月18日(土)-19日(日)
開催場所 鈴鹿ツインサーキット(三重県)

【チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS(グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭偉城
チームディレクター 高砂 岳美
ワークスドライバー 山中真生 / 益山航 / 日比野哲也 / 大嶋和也
副代表 中村 圭太
レースディレクター 濱川 拓也
相談役 上甲盛一
チーフエンジニア 田中 アレキサンダー
セミワークスドライバー エス / 麻植隆太郎
チーフメカニック 村瀬 ブルーノ

【ワークスチームリザルト】

山中真生
日比野哲也

【 セミワークスチームリザルト 】

益山航
大嶋和也
エス
麻植隆太郎

第2戦は鈴鹿ツインサーキットが舞台!

 2024年5月18日(土)・19日(日)の2日間、鈴鹿ツインサーキットにて、フォーミュラドリフトジャパンの第2戦が開催されました。
 競技区間はアウトゾーン1を通過後1コーナーに進入し、そのままアウトゾーン2を通過して振り返し、アウトゾーン3をクリア。さらにタッチ&ゴーとアウトゾー ン4を通過してフィニッシュとなるレイアウトです。
 距離感を合わせてアウトゾーン1へ飛び込めるか、さらに得点配分の高い2から3へのアウトゾーンをしっかり攻められるかが高得点のカギとなります。
 グッドライドモータースポーツからは、ワークスドライバーの山中選手・益山選手・日比野選手、セミワークスドライバーのエス選手と麻植選手が参戦。なお、大嶋選手はスーパーフォーミュラと日程が重なってしまったため不参加となりました。
 第2戦のMCは開幕戦に引き続き阿久津栄一さん、解説に谷口信輝さん、世界配信版はラビー西田さんが担当。ジャッジも今村陽一さんの他、山中健司さんと深田真弘さんが担当しています。
 18日(土)の予選日。天気は晴れで、路面はドライコンディションです。
 1本目の走行は麻植選手からスタート。しかし3ゾーンでオーバーランし、タッチアンドゴーにもわずかに届かず58点。2番手の山中選手は69点と思ったよりも伸びませんでしたが通過確実な得点を残してきます。また、今回からエヴァRT弐号機力ラーになった益山選手は2ゾーンをはずしてライン得点が伸びなかったものの、68点で1本目から予選通過を決めてきます。

会場は三重県にある鈴鹿ツインサーキット。競技区間は4コーナーの立ち上がりまでとなっており、アウトゾーンが4つ、タッ チアンドゴーがひとつという構成になっています。
予選2本目。山中選手は確実に点を残す走りだった1本目とはちがい、さらに攻めた走りを披露。ライン31点・アングル33点・スタイル25点、合計89点で見事単走優勝を決めました。
今回からエヴァRT式号機カラーを纏った益山選手のGRヤリス。エンジン不調を抱えていましたが、1本目になんとか予選通過の得点を残し、決勝日へと駒を進めることができました。

山中選手が迫力のある攻めた走 りを決めて単走優勝!

 そして日比野選手は、メリハリと迫力ある走りで83点を、さらに開幕戦でベスト4に食い込んだエス選手も車速のある綺麗な走りで80点を獲得し、予選通過を確実なものとしました。
 予選2本目。益山選手は残念ながらマシントラブルで出走できず、エス選手も1ゾーンと2ゾーンでコースアウトして0点にとなりましたが、どちらも1本目の点数で予選通過を決めています。
 あとのない麻値選手も丁寧に走りをまとめ大きく得点を伸ばし72点、日比野選手は1本目よりさらにアングルと迫力を増した走りで85点を獲得して予選通過を決めました。
 そして1本目で予選通過を決めていた山中選手は、さらに攻めた走りを披露。深いアングルと迫力のある走りで89点を獲得し、見事単走優勝を決めました。
 結果、第2戦の予選では、今回参加したドライバー全員が予選通過を果たし、決勝トーナメントに駒を進めることができました。

1本目から83点と高得点を出していた日々の選手は、2本目にはさらに角度を増した走りを決めて得点を85点に伸ばし、6位で予選通過を決めました。

安定した走りを見せる山中選手がBEST16へ進出!

 19日(日)の決勝日は小雨が降るなか競技がスタート。路面はウェットコンディションとなりました。
 トップ32では、まず山中選手が真野選手と対戦。先行・後追いともに安定した走りを見せた山中選手に対し、真野選手は脱輪などの細かいミスが重なり、山中選手の勝利となりました。
 続く麻植選手は、この第2戦からFDJ初参戦となる中村選手と対戦。1本目の後追いでは先行の中村選手に合わせきれずドリフトが戻ってしまったうえ、先行の2本目では1ゾーンでハーフスピン。残念ながらここで敗退となりました。
 そして昨日のマシントラブルからエンジンを載せ替えて復帰した益山選手は、ミンミン選手と対戦。1本目は両者ともにコースアウトがあり、2本目はミンミン選手が安定した後追いをしたのに対し、益山選手がタッチアンドゴーの手前でのドリフトの戻りがあったと判断され、益山選手の敗退となりました。
 つづくエス選手は葉選手と対戦。1本目は後追いの葉選手が2ゾーンでコースアウトしましたが、エス選手もフィニッシュライン後にスピンし両者ともに0点。そのためルールに従いそれぞれの先行をくらべた結果、エス選手の敗退が決まりました。
 さらにケングシ選手と対戦した日比野選手も入れ替えの後追いでは終始ビタビ夕の追走を見せたものの、先行時の1ゾーンでドリフトが戻ってしまったことで敗退してしまいます。

予選のあとすぐさまエンジン交換して決勝日に間に合わせた益山選手でしたが、ミンミン選手とのトップ32では先行時にまさかの戻りがあり、トップ16進出を逃しました。
ワンモアタイムに突入するほどの名勝負となった準決勝は山下「選手との対戦。勝負を分けたのは山中選手の先行時の振り出しのスタイルで、惜しくも敗れた山中選手は3位となりました。
トップ32。強豪のケングシ選手と対戦した日比野選手。後追いスタートの1本目は近い距離でついていきましたが、2本目の先行時にドリフトが戻ってしまい敗退する結果となりました。

山中選手は準決勝で敗退するも 見事3位入賞!

 グッドライドモータースポーツとして ただひとりトップ16に勝ち上がった山中選手は、玉川選手をワンモアタイムのすえに下すと、トップ8では「追走の名手として知られている中村選手にも堂々と渡り合って撃破してトップ4に進出します。
 そしてそのトップ4では優勝経験もある強敵の山下選手との対戦。1セット目は両者素晴らしい走りで勝負はつかずワンモアタイムへ。
 そのワンモアタイムでは山中選手が先行の1本目に振り出しきれず、アングルをつけようとした後追いの山下選手と接触する場面がありました。その後は両者立て直して綺麗な追走状態でフィニッ シュ。後追いの2本目は山中選手が近い距離をキープしましたが、先行時のミスが大きく響き、ここで敗退となりました。
 準決勝で敗退した山中選手ですが、FDJでは自身初となる3位入賞! チームとしてはベスト16進出者が1名のみという課題は残りましたが、次戦に向けて改善し、さらなる上位を狙っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。

今期初の決勝日進出となった麻植選手。トップ32では中村選手相手に果敢に攻めましたが、大きなミスが出てしまい敗退。次戦でのリベンジに期待がかかります。

山中真生

 富士戦からのインターバルの間に前回壊れてしまったデフなどをきっちり直してもらっていたので、金曜日の練習走行では不安なく走れましたし、これが決まれば90点は出るだろうというイメージは固まっていました。
 ただ、土曜日の朝イチのチェック走行でパワステポンプがブローしたことで周回することができず、予選はぶっつけ本番になってしまった のはドキドキしましたね。
 予選までに修復は終わったんですが、ハンドルを切ったときの軽さとかフィーリングがちがったんで、1本目めちゃめちゃ置きにいく走りで69点・・・。
 とはいえ、それでも予選通過は確実な点を残せたので、2本目はちゃんと攻めることができました。「もうちょっとこう」とか「ここがもう少し」という部分はあったんですけど、ほぼ練習通りの走りができて、それが単走優勝に繋がったというのもあってうれしかったですね。
 決勝日の路面はウェットだったりハーフウェットだったりとむずかしい場面が多かったんですが、トップ32もトップ16もタッチアンドゴーで苦戦している選手が多かったので、自分はうまく乗りかたをアジャストできて、トップ8に勝ち上がることができました。
 で、トップ8は直樹さんとの対戦だったんですが「FDJでは俺のほうが先輩だ」という気持ちで気合を入れました。勝てる自信はあったし、先行は突き放せて後追いでもしっかり合わせられて、満足のいく戦いができたと思います。
 トップ4の山下さんは雨が強いし、やっぱ引き出しの多さがちがいましたね・・・。そこがまだちょっと自分に足りなかった部分ですし、FDJでは先行でのミスはほんとに大きいので惜しかったけど悔しいです。
 今回の3位でランキングもかなり上がりましたし、次のエビス戦に向けては、どんな路面コ ンディションでもいけるように、自信を持っていきたいな、というかんじですね。

山中真生
山中真生
山中真生
山中真生

益山航

 マシン的には前戦から車高調を変えて、エヴァの弐号機カラーになったくらいなんですけど、色は評判もいいので気に入ってますね。
 ただ、今回は練習日が終わってから予選日に向けてオイル交換したときに、エンジンのメタルがちょっと流れてるのが判明したんです。
 それで、予選は走りを抑えて、とにかく決勝日に繋げるために、マシンを労わることが求められました。
 予選の1本目はいつ壊れてもおかしくない状態だったので、かなり抑えた走りになってしまったんですが、なんとか通過得点を出すことができたし、その後すぐさまエンジン交換に向けてファクトリーに戻って夜通し交換作業がおこなわれたんですが、メカニックたちががんばってくれたおかげで、決勝日も走ることができました。
 決勝日はエンジンの仕様がちがうことから、 様子を見つつ練習。GRヤリスとしてはウェットがちょっと弱いな、とかんじていましたし、足まわりのセットも車高調を交換してから初だったこともあるうえ、鈴鹿ツインはスタートダッシュするシチュエーションが2回もあるので、なかなか厳しい戦いになる予感はしていました。
 実際相手のGR86はトラクションがいいのがわかってて、その心構えもしていたんですが、ついてくのがやっとという状態で・・・。入れ替えた先行でもタッチアンドゴーのセクションで戻ってしまい、負けてしまいました。
 結果としてはトップ32敗退となってしまいましたが、チームのおかげでノーポイントを避けることができましたし、トラブルが発生したなかではベストに近い結果だったんじゃないかと思います。
 交換したエンジンも全損ではないので、エビス戦までにはきっちり直して、トップ争いに戻れるように差を縮めていきたいと思います。

益山航
益山航
益山航
益山航

日比野哲也

 今回、金曜の練習日はドライだったからね。 まずはギヤ比を合わせて、エア圧を何種類か試してみて、単走用と追走用のセットを作って・・・マシン的にもトラブルは一切出なかったから、それは順調にこなせたかんじだよね。
 ただ、予選では思ったよりも点数の入りかたが辛かったから、前戦から点数配分が変わってるのもあるし、そのあたりの高得点出す方法ってのは見つめ直さなきゃな、というところかな。
 追走日は、昼過ぎくらいから雨が降るだろうという予測だったんだけど、蓋を開けてみたらトップ32からウェット路面で・・・。結果的には路面コンディションを読み間違えたかんじだね。
 この日は練習は4周くらいできたんだけど、去年のデータとか残ってなかったからまわりと話したりとかして、2本でエア圧変えて走って本番という流れだったんだけど、対戦順が最後から2番目ということもあって、練習のときとはまた路面が変わってて、その最新情報がなかったのもあって、かなりグリップが上がってしまっていた路面に合わせられず、ちょっと届かなかったな・・・と。
 今回はトップ32で敗退してランキングも10位まで下がってしまったけど、チーム内は真生が単走優勝からの3位を決めてるし、サポートも含めてチーム全員がトップ32に残っているということもあって、めっちゃいい空気なんだよね。
 フェアレディZもまだ重さをかんじる部分はあるけど、去年よりはぜんぜん軽くなっているのは実感できているし、今回もトラブルらしいトラブルはなかったし、自分的にも「トラクションがかかるクルマだな」というところまで仕上がってきた。
 だから、簡単なミスをしないようなセットをさらに探って、次戦のエビスではチームみんなでトップ16にいけるように仕上げていきたいとこころだよね。

日比野哲也
日比野哲也
日比野哲也
日比野哲也

エス

 今回のFDJは、前回の富士でのクラッシュから壊れたパーツを交換してマシンを修復してきましたが、ここが初走行になるので、少し不安の残る状態で練習走行に挑みました。
 でも、練習走行がはじまるとマシンは完全な状態まで復活していて、とても満足のいく走りができました。
 予選がはじまり、1本目の走行は80点でした。2本目はさらなる高得点を目指して角度を付ける走りかたに変更しましたが、ほんの少し右リアタイヤがコースからはずれ、ドリフトをキープすることがむずかしく、コースアウトしたことで0ポイントになってしまい、ぼくの予選順位は32台中15位という結果でした。
 そして、追走は昨日とはコンディションが大きくちがい、雨のなかでの走行になりました。
 1本目。先行での走りはフィニッシュラインを超えてからラインが乱れてしまったんですが、これがスピン判定で0ポイント…。
 チェイスランではスタート前に突然ワイパーが故障して視界不良となったことと、 先行車両との車速ちがいから角度キープがむずかしく、ちがううラインを通ってしまい、ベスト16に入るためのスコアを出すことはできませんでした。
 残念ながらトップ16に進むことができませんでしが、次戦エビスでは今回のミスを踏まえ、もっと練習してよりよい走りをお見せしたいです。
 応援してくれているファンのみなさま、エビスサーキットでお会いしましょう!

エス

麻植隆太郎

 前戦でブローしてしまったエンジンは、 ローターを作り直してきたので、仕様は変わらず、オーバーホールしてきたかんじです。
 ただ、前戦からのインターバルがそれほどなく、走れるようになったのはレースウィークになってからでした。なので金曜日の練習走行では、そのあたりをチェックもしてたんですが、ギヤ比とかラインを調整して「もうこれ以上変えるところはないな」という満足のいけるところまで仕上げることができました。
 予選1本目はある程度無難なかんじでまとめようと思ってたんですが、1ゾーンと2ゾーンがドンピシャに決まったことで逆に踏みすぎてしまい3ゾーンでハミ出てそれほど得点は伸びず・・・。1本目が全員終わった段階では上位32には入ってたけど、このままだと通らないので2本目は明日に繋げるためにも抑えて走り、なんとか予選突破を決めることができました。
 そして追走なんですが、なんとトップ32 は直樹さんと・・・。うまいのはあたりまえなので「胸を借りるつもりで行こう」というかんじでした。
 ただ、1本目の進入はよかったんですが、思っていたよりも詰まってしまい、FDのピーキーさも合わさって待ちきれず・・・。2本目は突き放して相手のミスを誘うつもりだったけど、雨に対するぼくの合わせ込みがうまくできず・・・実力不足ですね。
 先行の後追いもミスがなければ・・・というところなので、エビス戦までには十分な準備をして、グッドライド全員でトップ16 に進出したいと思いますね。

麻植隆太郎
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