拝啓
貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
グッドライドジャパン株式会社は、昨年に引き続きグッドライドモータースポーツとして、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
チーム体制としては、山中真生選手、益山航選手、日比野哲也選手に、スーパーGTでも活躍する大嶋和也選手をワークスドライバーとして迎え、セミワークスドライバーとして、エス選手と麻植隆太郎選手をサポートしています。
今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげでシリーズを戦うことができ、誠にありがとうございます。つきましては6月15日(土)-16日(日)に、福島県のエビスサーキットにて開催された第3戦の報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。
【イベント概要】
名称 2024 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.3 EBISU
開催日 6月15日(土)-16日(日)
開催場所 エビスサーキット(福島県)
【チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS(グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭偉城
チームディレクター 高砂岳美
ワークスドライバー 山中真生/益山航/日比野哲也/大嶋和也
副代表 中村 圭太
レースディレクター 濱川 拓也
相談役 上甲盛一
チーフエンジニア 田中 アレキサンダー
セミワークスドライバー エス/麻植隆太郎
チーフメカニック 村瀬 ブルーノ
【ワークスチームリザルト】
【 セミワークスチームリザルト 】
第3戦エビスは新コースレイアウトで開催!
2024年6月15日(土)・16日(日)の2日間、エビスサーキットの西コースにて、フォーミュラドリフトジャパンの第3戦が開催されました。
今年からレイアウトが大きく変更となり、アウトゾーン1とタイヤバリアを超えて振り返し、ウォールに沿ったアウトゾーン2を立ち上がってタッチ&ゴーをクリア。そしてインクリップを通ってアウトゾーン3でフィニッシュとなります。
グッドライドモータースポーツからは、ワークスドライバーの山中選手・益山選手・日比野選手・大嶋選手、セミワークスドライバーとして麻植選手が参戦し、エス選手は欠場となっております。
第3戦のMCは、開幕戦に引き続き阿久 津栄一さん、解説にジャッジを兼ねた今村陽一さん、世界配信版はラビー西田さんが担当。ジャッジは今村陽一さんのほか、山 中健司さんと深田真弘さんが担当しています。
15日(土)の予選日。天気は晴れでドライコンディションのなか競技がおこなわれました。
1本目の走行は大嶋選手からスタート。しかし、ステアリングに不調を抱えていた大嶋選手は1ゾーン立ち上がりとフィニッシュ手前でスピン判定となってしまい残 念ながら0点で終わることに・・・。
つづく麻植選手は深いアングルとアクセルワーク、さらにゾーンをしっかり舐めた走りで84点を獲得。続く益山選手は全体的にアングルが浅かったものの、綺麗なラインどりで73点、そしてアングルのある豪快な進入で魅せた日比野選手は、その後もゾーンをしっかりラインを舐めて81点を獲得。山中選手も1ゾーン出口で脱輪があったにも関わらず、深いアングルとアクセル開度の高い迫力ある走りで81点を獲得し、1本目から4名が予選通過を確実なものとしました。
山中選手の4位通過を筆頭に、4名がトップ32へ進出!
続く2本目。勢いのある進入をした大嶋選手ですが、惜しくも1本目同様1ゾーン立ち上がりでスピン。残念ながら予選敗退が決定してしまいました。
1本目で高得点を獲得している麻植選手は2本目も2ゾーンのウォールにあたるほどアグレッシブな走りで80点を、さらに山中選手もラインとアングルが30点超えので86点とさらに得点を伸ばしてきました。
いっぽう、益山選手は勢いのある進入をしたものの1ゾーン出口でコースアウト、さらに日比野選手も進入で角度がつきすぎ1ゾーン出口でスピン判定となり、残念ながら共に0点となりました。
結果、山中選手の4位通過を筆頭に4名がトップ32へと駒を進めました。
トップ32は4名全員が勝ち上がりトップ16へ!
16日(日)の決勝日も路面はドライ。トップ32では、まず益山選手がユキオ選手と対戦し、終始距離を詰めた綺麗な後追いで勝利すると、続く山中選手も塙選手に対してきっちりと詰め寄った走りを決めて勝ち上がり、日比野選手と麻植選手も金田選手と斎藤選手にそれぞれ勝ち、トップ32に進出した4名全員がトップ16へと進出しました。
しかしつづくトップ16。ポン選手と対戦した益山選手は、ワンモアタイムにもつれる熱戦を繰り広げたものの、わずかな差で敗退してしまいました。
そしてチーム内対決となった日比野選手と山中選手の対戦では、1本目&2本目ともに深いアングルと息のあった進入を見せ、その後もおたがい距離を詰めた見応えのある追走を披露。結果、山中選手の先行がかなり良かったこと、日比野選手の後追い時に若干ラインが小さかったことが決め手となり、山中選手の勝ち上がりが決定しました。
好調の麻植選手は、若手のRYUMA選手にミスのない先行の走りと、積極的に距離を詰める後追いで、勝ち上がりました。
つづくトップ8。小橋選手と対戦した山中選手は、1本目に後追いでハーフスピンした小橋選手に対し、ミスなく走り切って勝ち上がり、松山選手との対戦した麻植選手もウォールに接触してしまった松山選手に対して、こちらもミスなく走り切ったことでトップ4への進出を決めました。
山中選手と麻植選手がファイナル4に進出!
そして迎えたトップ4。まずは山中選手が強豪の山下選手と対戦。山中先行の1本目は迫力のある素晴らしい走りを決めた山中選手に対して、後追いの山下選手もきっちりと近い距離をキープ。入れ替えた2本目、後追いの山中選手は振り出しから攻めてきましたが1ゾーンの終わりで山下選手をわずかにプッシュ。山下選手がスピンしたことで過失を取られ、残念ながらここで敗退となりました。
先ほどの対戦でマシンにダメージを受けていた麻植選手は、応急修理を終えてKANTA選手と対戦に挑みます。しかし後追いの1本目。先ほどの接触の影響か、先行のKANTA選手離されてしまいます。入れ替えた2本目ではいい走りを決めていましたが、KANTA選手もきっちりと寄せてきたため、KANTA選手に敗れることとなりました。
結果、山中選手が2線連続となる3位入賞。そして麻植選手が大健闘の4位という好成績を残しました。
とくに山中選手はチャンピオンを狙えるポジションにいるため、次戦もチームー丸となってチャレンジしていきます。
今回のエビスはコースがいままでとちがうので、前日練習から入っている選手も多かったんですが、ぼくはいつもと変わらず、シミュレーターで2~3時間練習してから会場入りして、金曜日の実走でシムとのちがいをアジャストしつつセットを詰めていきました。
最近は『1本目にしっかり点数を出して、2本目に攻める』という組み立てが予選でできるようになってきていて、今回も完璧ではなかったけど、その通りの走りが実践できたな、というところです。
決勝日のトップ32はグッドライドユーザー同志の対戦だったんですが、ぼくが先行のときに後追いでミスってくれたので、こちらが後追いのときにミスらなければ勝てると思っていましたし、きっちり走りきることができました。
つづく対戦は日比野さんとのチーム対決だったので、信頼しているドライバーですし、いい走りを見せないなという気持ちもあって、今回のなかでもイチバンいい先行の走りができた気がしますね。
トップ8は小橋選手との対戦でした。小橋選手とは去年から何回も対戦しているんですが、GRスープラどうしということもあって負けられない戦いでしたね。ただ、ここも1本目の先行のときに後追いで小橋選手がミスしてくれたので、気持ち的にはラクでした。
そしてトップ4は山下選手と。前回もベスト4であたって負けたので、本当に気合が入ってたし、負けたくないという気持ちで走りました。先行の1本目はそんなにアドバンテージを取られていないと思ったんで、2本目の後追いもいける気がしてたんですけどね・・・。後追いで綺麗についていければ・・・というところでわずかにプッシングしてしまって、山下選手がスピン。これで負けてしましました。
正直すごく悔しいんですが、気持ちを切り替えて、SUGOでは山下選手と和己選手よりいい結果を狙っていきたいと思います。
あいかわらずフルカウンター付近でハンドルがロックする症状が出てしまっていて、切角をある程度制限して走っていたからか、進入で鋭さが出せないし角度も足りなくて、スタイル点とアングル点が伸ばせなかったですね。
現状のなかでは決められたほうだったと思うんですが、1本目も2本目も思っていたよりも点が伸びなかったな、という印象で、予選は24位通過でした。
決勝日。トップ32のユキオ選手との対戦は、嫌いな後追いスタートだったんですが、まずまずの距離感でついて行って、先行もミスなく走れて、すんなりと勝てました。
ただ、つづくポン選手とのトップ16は、D1系のスピードがある選手だったこともあって、なかなか引き離せず、おたがいにミスもあったことでワンモアタイムになったんですが・・・、そのスタートラインにつく直前にクーラントがダダ漏れになってエンジンが冷却できない状態になっていたようでLINKの制御が入ってしまい、エンジンが吹けなくなって、ぜんぜんパワーのない状態で走らざるをえなかったんです。ドリフトを維持するのが精一杯という状態だったこともあって、かなりのアドバンテージを取られてしまったかんじです。
2本目は5分間でギリギリ直ってちゃんと ブーストもかかるようになったんですが、1本目 の差は逆転できませんでしたね。
1本目のウォーミングしてるときに症状が出ていてくれれば・・・とは思うんですが、こればっかりはしょうがないので、タイミングが悪かった な、と・・・。
結果、エビスは15位ということでランキングも17位と少し下がってしまってかなり厳しい状況にはなっているんですが、次戦のSUGOでは、気持ちを切り替えて思いっきり行くしかないな、というところですね。
金曜日の練習は8本走行したんだけど、思うようには走れなかったよね。走らせかたの悩み・・・というか、キメどころがなくて、みんなの走りを見て変えるかんじでなんとか調整していって、本番に向けた土曜日朝イチの練習4本でエア圧とかセットを見直して、ようやくそれなりに走れるようになった。
アウトゾーンがゆるく傾斜していて下り勾配になってるから、スパンと角度をつけてケツ進入してアクセルで止めるって走りがやりにくい・・・やりたい走りが封印されちゃったかんじだよね。
まぁそれでも予選1本目は通過できる得点を出せていたから、2本目は自分のやりたいかんじで走ったらハーフスピンしちゃって・・・。
追走のトップ32は先行スタートで金田選手と。勝ったら真生との対戦ってのはわかってたから、少しグリップを上げていって、練習台ってのはあれだけど、相手がトラブってたのもあっ たから、そこを見据えてうまく走らせてもらったかな。
真生とのトップ16は後追いスタート。とりあえずおなじチーム同士の対決だからみんなが喜ぶ走りができるといいなと思ってて、進入はよかったけど、真生が流されてそれに付き合ってたら離されたというかんじだね。2本目の先行はミスしないように走りきったんだけど、1本目の離された部分が決め手になっちゃったね。
エビス戦が終わってランキングは10位から9位になったけど、まぁ今年は真生にチャンピオンとってほしいという思いもあるし、順調だと思うよ。
Zはまだちょっとブレーキが強い印象があるけど、大きなトラブルはないし、細かい不満を解消する段階に入れてるから、いい状態になってきたし、つぎのSUGOもクルマ的に向いてるコースだから上位を狙いたいなという思いだね。
じつは開幕戦の富士のときからステアリングまわりに違和感を抱えていて・・・、今回のエビス戦の前にもテストする機会があって、あれこれ対策をしてもらってはいたんですが「ちょっとはマシになったかな」というくらいだったんです。
振り出していってフルカウンターになるとステアリングがロックしてしまう状態になってしまって、それ以上どうすることもできない症状が出ていて、それでも去年までのレイアウトであれば乗りかたとかスロットルの開けかたとかも含めて1発でいい角度で進入できれば、なんとか予選は通るかな、というところまで詰めてはいたんですよね。
でも、本番はレイアウトが変わってしまったことで、こうドリフトを返すときにもその症状が出ていたので、いろいろ走りかたを変えてはみたんですが、予選でもミスが出てしまったというかんじです。
ただ、予選が終わってからもメカニックたちが原因究明に奮闘してくれて、ようやくこれがかなという部分を改善して走らせてみた結果改善できていたので、つぎのSUGOに関しては高速域でどうか、という問題はあるものの、そこさえ解消されれば予選で0点というところはないと思いますし、自分の走りをうまくまとめて予選を通れればな、と思っています。
今回からレイアウトが変更になったエビスでしたが、シミュレーターである程度走り込んで予測を立てていたのがうまくハマってくれたかんじでした。
予選の1本目はとにかく点を狙っていたんですが、84点を出すことができてその時点での暫定トップ。2本目は得点を伸ばせなかったけど、それでもこれまでの最高位となる7位で予選通過することができました。
トーナメントに入ってからも、予選順位が上位だったことから先行スタートが多かったですし、直前にマシントラブルが出ていて実車での追走練習ができなかったんですが、グッドライドブースに設置されていたシミュレーターで真生さんと追走練習していたのも効いていたと思います。
斎藤選手との対戦は相手にトラブルが出ていましたし、RYUMA選手との対戦はシミュレーターでの練習が生きて、ミスなくまとめられました。
トップ8で対戦した松山選手には3回戦って3回負けてたんですが、ぼくの先行時に相手がミスしてくれたので、後追いではちょっと距離が開いて追っかけモードにはなったけど、なんとか勝つことができました。
KANTA選手との対戦はクルマが直るかどうか、という状態だったんですが、メカニックた ちがなんとか間に合わせてくれて「これは思い切り行くしかない」と行ってみたんですが、接触の影響が残ってて・・・ちょっと届かなかった なというかんじでしたね。
とはいえ、4位という結果はこれまでの最高位ですし、ランキングも15位まであがって、車もそうですし、勝てる位置にきてると思うので、SUGOではグッドライドのみんなで表彰台を独占できればいいなと思いますし、チームに対しても恩返しできると思うので、がんばりたいですね。