2024 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.5 OKUIBUKI

2024 ROUND 5 OKUIBUKI

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 グッドライドジャパン株式会社は、昨年に引き続きグッドライドモータースポーツとして、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
 チーム体制としては、山中真生選手、益山航選手、日比野哲也選手に、スーパーGTでも活躍する大嶋和也選手をワークスドライバーとして迎え、セミワークスドライバーとして、エス選手と麻植隆太郎選手をサポートしています。
 今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげでシリーズを戦うことができ、誠にありがとうございます。つきましては8月24日(土)~25日(日)に、滋賀県の奥伊吹モーターパークにて開催された第5戦の報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。

【イベント概要】
名称 2024 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.5 OKUIBUKI
開催日 8月24日(土)-25日(日)
開催場所 奥伊吹モーターパーク(滋賀県)

【チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS(グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭 偉城
チームディレクター 高砂 岳美
ワークスドライバー 山中 真生/益山 航/日比野 哲也/大嶋 和也
副代表 中村 圭太
レースディレクター 濱川 拓也
相談役 上甲盛一
チーフエンジニア 田中 アレキサンダー
セミワークスドライバー エス/麻植 隆太郎
チーフメカニック 村瀬 ブルーノ

【ワークスチームリザルト】

【 セミワークスチームリザルト 】


第5戦奥伊吹はゾーン3外部にウォール設置で難易度倍増!

 2024年8月24日(土)・25日(日)、奥伊吹モーターパークにて、フォーミュラドリフトジャパンの第5戦が開催されました。
 競技区間は昨年とおなじく、坂道の途中からスタートし、坂を登りながら加速。振り出したあとはアウトゾーン1&2を通過し、橋を通過したあとは振り返してコンクリートウォールが設置されたアウトゾーン3に突入。続いてウォール沿いのアウトゾーン4を抜けフィニッシュとなる特設コースとなります。
 グッドライドモータースポーツからは、ワークスドライバーの山中選手・益山選手・日比野選手、セミワークスドライバーとしてエス選手・麻植選手が参戦。大嶋選手は欠場のため、この5名で第5戦を戦うこととなりました。
 第5戦のMCは前戦に引き続き阿久津栄一さん、予選日の解説はジャッジも兼任している今村陽一さんで、決勝日は熊久保信重さん、世界配信版はラビー西田さんが担当。ジャッジは今村陽一さん・山中健司さん・深田真弘さんが担当しています。
 24日(土)の予選日は快晴で、絶好のドリフト日和。ドライコンディションのなかおこなわれました。
 予選1本目、グッドライドモータースポーツ最初の走者は益山選手です。益山選手はゾーン1でハミ出したものの、その後は綺麗なラインで走りきって78点。続く麻植選手もアクセル開度の高い走りで76点。さらにエス選手は抜群のスピードと深いアングルのついた迫力ある走りを見せ89点をマークしました。

会場は滋賀県にある奥伊吹モーターパークで、通路と駐車場を利用した特設コースで競技が行われます。今年はゾーン3の外部にコンクリートウォールが設置され、難易度が上がりました。
エス選手は1本目からその時点のベストスコアとなる89点を獲得。2本目も88点と得点を伸ばせなかったものの、最終的に5位で予選を突破を決めました。
トラブルから金曜日は1本しか走行できなかった山中選手でしたが、予選日の練習走行では快走を連発。予選では1本目から87点を獲得して予選突破を確実なものとしました。

ドライバー全員が80点以上を獲得して予選突破を決める!

 また、深い角度とキレのある豪快な進入で目を引きつけた日比野選手は、ゾーン3&4で壁に寄せきれないライン減点があったにも関わらず84点。山中選手も終始綺麗なラインと迫力のある安定感抜群の走りで87点を獲得。1本目から全員が予選通過を確実なものとしました。
 そして2本目。益山選手は綺麗なラインと1本目より攻めた走りで82点。麻植選手もさらにアグレッシブに走って80点に伸ばし、エス選手は1本目以上に角度のある豪快な進入を見せ88点を獲得。また日比野選手は進入で攻めすぎゾーン2を外して66点、続く山中選手もゾーン3でややもたついてしまったことから80点とともに得点を伸ばせませんでした。
 最終的にトップ32へと進出するためのボーダーは73点となり、1本目と2本目の結果を合わせると、エス選手の5位通過を筆頭に5名全員が80点以上を獲得して予選突破しました。
 第4戦SUGOに続いて2戦連続で全員が通過を決めたため、決勝日の活躍にも期待がかかります。

日比野選手も1本目から84点を獲得し、予選通過を確実なものとします。2本目には得点を伸ばすことはできなかったものの、13位で予選通過を決めました。

日比野・エス・益山・山中の4名がトップ16へ進出!

 25日(日)の決勝は、前日に続き快晴。トップ32では、まず日比野選手が堀野選手と対戦。1本目に先行で綺麗な走りを決めた日比野選手に対し、後追いの堀野選手は進入時に角度がつきすぎて接触、日比野選手が勝ち上がります。
 そして目黒選手と対戦したエス選手は先行でスピード域の高い走りを見せますが、後追い時に車両トラブルを起こしコース上で止まってしまいます。しかし先行の目黒選手も大きなドリフト戻りがあり、エス選手が勝ち上がりました。
 続いて益山選手と麻植選手のチーム対決は、深い角度と安定感を両立させた走りの益山に対し、後追いの麻植選手がゾーン1からゾーン2にかけてドリフトが戻り気味になるミスが出てしまいます。入れ替えの2本目では思い切り走った麻植選手に対し、益山選手が終始近い距離で攻めたことで、益山選手が勝利しました。
 そして笹山選手と対戦した山中選手は、1本目に後追いの笹山選手がゾーン3のコンクリートウォールに接触して戻ったことで、難なく勝利。日比野選手、エス選手、益山選手、山中選手がトップ16へと駒を進めました。
 トップ16では、まず日比野選手がフォーミュラドリフトで活躍する若手の箕輪選手と対戦。しかし1本目の後追い時、浅めの角度で進入した箕輪選手に合わせきれずアンダーを出してドリフトが戻ってしまいます。入れ替えた2本目も箕輪選手にビタビタの後追いを許してしまい、ここで敗退となりました。

トップ32。益山選手vs麻植選手のチーム対決では、先行・後追いともにミスなく落ち着いた走りを見せた益山選手に軍配が上がりました。
シリーズチャンピオンに王手をかける大ベテラン山下選手と今年3度目の対戦をした山中選手。1本目の後追いでは気迫溢れる進入を見せたものの、わずかにやりすぎてコースアウト。入れ替えた2本目はここイチパンの走りを決めましたが敗退となりました。
日比野選手はひさびさにFDJへと参戦してきた箕輪選手と対戦。15才とは思えない落ち着いた走りの箕輪選手になんとか食らいつきましたが、日比野選手はここで敗退となりました。

トップ16では4名全員がまさかの敗退に…

 そしてKANTA選手と対戦するはずだったエス選手は、エンジントラブルで残念ながらリタイア・・・。
 続く益山選手は予選3位通過の葉選手と対戦。後追いの1本目は精度の高い走りをする葉選手に近い距離でしっかりついていきますが、入れ替えた先行時に1ゾーンでの脱輪、さらに3ゾーンのウォールにリアバンパーが接触してドリフトが戻ってしまい、敗退しました。
 さらに山下選手との対戦となった山中選手。後追いの1本目は、山下選手のチャンピオン獲得を阻止し、自身のポジションアップを狙うため、近い距離から気迫のこもった振り出しを試みましたが、わずかに行きすぎてクラッシュパットに接触・・・。2本目の先行時にはいい走りをしたものの、ここで敗退となりました。
 今回は全員がベスト16で敗退する残念な結果となってしまい、優勝した山下選手がチャンピオンを決めてしまいましたが、次戦岡山国際では、シリーズを締めくくるベストな結果が出せるようチーム一同邁進したいと思います。

トップ16に進出した益山選手でしたが、車速の高いマシンに乗る葉選手に対して果敢に接近していきましたが、コンクリートウォールに接触。敗退となりました。

 練習日は1本目から駆動系にトラブルが出てしまったんです。クラッチを交換してもらって、そのあとコースに向かったんですけど、デフのほうもダメだったみたいで、結局この日は1本もまともに走れませんでしたね。
 予選日の練習走行はセッション開始直後からコースインしてマシンをチェック。前日のトラブルがウソみたいに絶好調になっていて、順調に周回を重ねられましたし、セットもイジる必要がないくらいに決まっていて、予選は1本目からきっちりと通過確実な得点を出すことができたんです。
 ただ・・・2本目はさらに攻めようと思って振り出したところまではよかったんですが、そのあとのラインがズレてしまって、うまく走りをまとめることができず、得点を伸ばすことはできませんでした。練習日のトラブルから考えたら、予選はしっかり通れて翌日に繋げることができたので、そこはよかったんですけどね・・・。
 トップ32は笹山選手と。先行の1本目は後追いの笹山選手が壁にヒットしていたので、後追いの2本目は攻めすぎずやりすぎずを心がけて実践できたことで勝つことができました。
 トップ16は3度目になる山下選手との対戦ですね。クルマが速いのわかってたので、それに合わせたセットアップにして勝負に出て、気持ち的にも前回苦い思いがあったので、後追いの1本目から「やってやる!」という気持ちで走ろうとしたんですが・・・大失敗。攻めたセットを乗りこなせなかったというかんじです。
 ただ、2本目の先行での走りは、奥伊吹戦のなかでもイチバンいい走り・・・もうひとつうえのステップでの走らせかたはできたかな~と。
 最終戦の岡山はそう言った走りでがんばりたいですし、シリーズをひとつでも上の順位で終えられるよう、悔いのないように、今シーズン1年やってきたことをすべて出し切れるようにがんばりたいと思います。


 練習日はいろいろやりましたよ。車高調のバネを変えてアライメントを変えてバネ変えて・・・かなりいろいろ試していたら、8本目にしてやっといいかんじにはまとまってきました。
 去年から車高調を変えて、なかなかトラクションがかからなくて時間がかかっちゃったけど、縦もよくなって、横も止まるようになって、かなり乗りやすくなったと思います。
 ただ、予選はなんだか微妙でしたね。しっくりこなかったというか、セットアップは出せてたけど、得点がついてこなくて、伸び悩んでしまいました。
 審査員の求めてるものとの乖離があったみたいで・・・これは予選が終わったあとにみんなの走りを見て気がついたので、決勝日はそのあたりを埋めていこうという走りを心がけて・・・セットは基本的に変えてなくて、走らせかたのほうをちょっと修正したかんじですね。
 トップ32は麻植さんとの対戦です。ここはおなじチームだし、おなじタイヤだし、ということで正々堂々というかんじだったんですが、先行の1本目に相手がちょっとミスして離れてくれたので、2本目は普通にミスなく走りきって勝たせてもらいました。
 トップ16の葉選手のマシンは車速が高いし、旋回していくのがすごい上手なんで、スタートで置いてかれたら勝負権がないって判断で、いままでにないくらいリヤのグリップを上げていったんです。それでもやっぱストレートではトラクション抜けて空転しちゃったし、それでも食いついていったんですけど、少し内側に入りながら追いつくかんじになってしまって、クルマが戻ろうとしてくるし、アクセル踏んでも回転が上がってこなくて壁に当たってしまったかんじですね。
 やっぱり横向いちゃうとグリップ力なりの食いかたをするんで、そこがヤリスのむずかしいところなんですが、最終戦はうまいことコントーロルして上の順位を狙いたいですね。


 練習日はトラブルもなくてすごい順調でさ。ギア比を調整するとどうなるのか・・・とか、タイヤのエア圧もどんどん落としたりして、いろいろ試してたよ。
 ただ、エアを下げるとグリップは上がるんだけど、そのぶんラインが小さくなりやすいとか、デメリットも出てくるようになるから、そのへんは欲張らずにバランスを取って、予選当日の練習も含めて詰めていったら、かなり自分の思い通り動くようになったよね。
 予選は去年もうまく走れたし、1本目はある程度置いてくるって走りはちゃんとできたかな。ちょっとラインが甘くてもクルマの動きだけはちゃんとしようっていう加減だったんだけど、それがうまくできたかんじだね。
 2本目は、1本目では甘くした部分を攻めていこうと思ったんだけど「さあスタートするぞ!」ってときに車内にハエが入り込んでてブンブン飛んでるのよ。なんとか車外に出すことはできたんだけど、はじめての体験すぎて走ることに集中できなくなっちゃったわけよ。
 YouTubeでエスの走りも見ていたから「こういうかんじね」ってイメージもできてたんだけど・・・集中が切れて、振り出しもすごく手前だったからインに入っちゃったかんじだね。
 トップ32はとくに問題はなかったかな。先行で軽くプッシングてアライメントがずれたけど、ピットに戻って調整してもらったら直ったんで。
 トップ16は後追いでミスってフロントが逃げちゃったんだけど、なんでかっていうと前日のドラミで「ケツ進入は評価されない」って言われちゃったのね。俺の走りかたってケッ進入だから、走りかたを変えるしかなくて・・・でもそういう練習はしてないし、その走りをしようとして浅い角度から深いアングルにするときにフロントが固まって逃げちゃった、みたいなかんじだったんだよね。
 次戦はその部分も含めていろいろ試して解決していきたいかなと思ってるよ。


 今シーズンからグッドライドモータースポーツの一員としてフォーミュラドリフトジャパンに参戦することになったのですが、今回の奥伊吹ラウンドで、早くも5回目のレースとなりました。
 前回のレースでクルマに発生していた多くの問題は、ここ奥伊吹ラウンドまでに修正されていて、準備は万端の状態でした。
 ぼくにとって、この会場でのレースは、今回がはじめてでした。
 奥伊吹のコースは、急勾配で1コーナーが見ずらいのですが、審査員の期待に応えようと練習走行をおこない、周回を重ねていき、初日としては満足のいく仕上がりに持っていけたと思います。
 土曜日の予選も問題なく走行することができ、全ドライバー中5位という結果で、自分のなかで設定していた目標を達成できたと思います。
 そして決勝日。トップ32でエンジントラブルが発生してしまいましたが、ライバルのクルマにもおなじトラブルが発生していたため、リード&チェイス2回の走行スコアでライバルをうわまわることができ、トップ16に入ることができました。
 チームは時間内にエンジンを交換しようと懸命に作業を進めてくれていましたが、一部のパーツがひどく損傷していたためめ、レースを続行できず、この奥伊吹ラウンドではトップ16で終了しました。
 このラウンドで発生したトラブルやエラーを次戦までにできる限り修正し、岡山国際サーキットで開催される最終戦の決勝ラウンドに備えたいと思います。


 練習日は全部で8本走ったんですけど、ファイナルギヤだったり、エア圧だったり、セットいろいろ試して「明日はこれで行こう」というところまでは詰められました。
 ここは1年目のときにクラッシュしていてニガテ意識のあるコースなんですが、進入の距離感さえ合ってしまえば行けると思うんで、恐怖心との戦いですね。
 予選は、いつも通り1本目で決めて2本目攻める、という予定だったんですけど、1本目が思ったよりも点数が出なくて・・・。ゾーンを取りきれていない部分はあったものの、はずしてはいなかったので、78~79点くらいかな、と思っていただけに、ボーダーギリギリの76点で・・・。2本目を走る前まで、通ってるかどうかがわからないので、あまり攻めきれず、80点まで伸ばしたんですが、もうちょっと1本目で点数を出せていたらな、というところです。
 トップ32は益山さんとの対戦です。ここってストレートでの位置取りで勝負が決まるというか、そこでおいていかれるとまず無理なんで、そこを重点的に意識していて振り出したタイミングまではよかったんですけど、自分が加速して踏みたいタイミングでも、益山さんのGRヤリスはまだ踏めてなくて、そこの辻褄が合わず1ゾーンで離され、以降は追いつけなかった。入れ替えた先行は今日イチの走りが決まったんで、まぁそういう意味では来年に向けてのいい感触は掴めましたけどね。
 最終戦の岡山自体はすごい好きなコースなんですけど、いつも最終戦は壊れるっていうジンクスがあるんで、万全なメンテナンスして挑めればいいところはいけるんじゃないかなと思っています。

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