拝啓
貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
グッドライドジャパン株式会社は、グッドライドモータースポーツを発足し、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
昨シーズンからはチーム体制を一新し、昨年のFDJ2チャンピオンの山中真生選手とアメリカのフォーミュラドリフトで活躍する益山航選手をワークスドライバーに抜擢して2022年シリーズを戦い、堀野仁選手と雨谷雄一選手をセミワークスドライバーとしてサポートしています。
今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげで参戦することができ、誠にありがとうございます。つきましては9月2日(金)・ 3日(土) ・4(日)に、滋賀県の奥伊吹モーターパークにて開催された第4戦の報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。
【イベント概要】
名称 2022 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.4 OKUIBUKI
開催日 9月2日(金)・ 3日(土) ・4日(日)
開催場所 奥伊吹モーターパーク(滋賀県)
実施競技 9月3日(土) 第4戦 予選
9月4日(日) 第4戦 決勝
【チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS(グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭偉城
統括ディレクター 山中健司
レースディレクター ラーマン・ラセル
副代表 上甲盛一、中村 圭太
チームディレクター 高砂岳美
ワークスドライバー 山中 真生、益山航
チームマネージャー 須原綾乃
セミワークスドライバー 堀野仁、雨谷 雄一
【ワークスチームリザルト】
【セミワークスチームリザルト】
FDJ名物の奥伊吹でシリーズ後半戦がスタート!
2022年9月2日(金)~4日(日)の3日間、滋賀県の奥伊吹モーターパークにて、フォーミュラドリフトジャパンの第4戦が開催されました。
競技区間は、例年と同じく第4駐車場付近の通路からスタートし、上り勾配を加速。土手に向かって振り出して第2駐車場をぐるりとまわってフィニッシュとなるレイアウトです。また、今シーズンはゾーン2がインクリップからアウトゾーンへと変更されました。
グッドライドモータースポーツとしては、FDJ2でチャンピオンを獲得してステップアップしてきた山中選手と、アメリカのフォーミュラドリフトでも活躍している益山選手。そして、セミワークスとして堀野仁選手と雨谷雄一選手が参加しており、それぞれの活躍が期待されます。
第4戦のMCはおなじみ冴場都夢さん、解説かつ審査員として谷口信輝さん、審査員に今村陽一さんとラビー西田さんという構成です。
下位から走行する予選では、堀野選手と雨谷選手が1本目にまずまずの走りを披露して79点を獲得しました。
そして今回もGRヤリスで参加することになった益山選手は、練習走行の最後に実施した大幅なセット変更が功を奏したのか、豪快な振り出しを決めただけでなく、ゾーン1&2もきっちりとクリア!ゾーン3ではややハミ出したように見えたものの、最後まで大きなミスなく走りきり、ライン28点、アングル30点、スタイル39点の合計97点と、ぶっちぎりの高得点で暫定1位というポジションを獲得しました。
益山の1位通過を筆頭に、全員が予選を突破!
続く山中選手は、振り出しでの距離感をミスったのか、ゾーン1への接近度が甘く、ライン19点、アングル23点、スタイル33点、合計75点で追い込まれた状況となりました。
そして注目の2本目。堀野選手と雨谷選手は1本目でのミスを修正して得点を伸ばし、ともに82点を獲得。予選通過を確実なものとします。
1本目で高得点を出した益山選手は、パフォーマンス性を重視して、コンクリートウォールにテールを擦り付けるような気合いの入った走りを決めてきてたものの、得点自体は89点と伸び悩みます。
そして1本目で追い込まれた山中選手は、ゾーン1はやはり接近が甘くなってしまったものの、それ以外のポイントはきっちりと抑え、ライン22点、アングル27点、スタイル33点と、82点まで得点を伸ばして予選通過を決めました。
最終的に、益山選手が2019年の岡山国際戦ぶり、グッドライドモータースポーツとしては初となる予選1位通過を決めることとなりました。
堀野&雨谷はトップ32で敗退、山中&益山はトップ16進出!
決勝日のトップ32。まずは予選を1位通過した益山選手が伊藤選手と対戦しました。
1本目は益山選手が先行。 予選時と遜色のないすばらしい走りを決める益山選手に対して、後追いの伊藤選手は振り出しで大きなミス。入れ替えた2本目も、益山選手は振り出しから近い距離で角度も合わせ、後半まできっちりといい位置につけたことで勝負あり!満場一致の判定で益山選手が勝利しました。
続いて山中選手は日比野選手と対戦。1本目後追いの山中選手は、やはりゾーン1でイン寄りのラインを通ってしまいましたが、それ以降は日比野選手に詰め寄ります。2本目はミスなく走り切る山中選手に対して、トラブルが発生した日比野選手は戻ってしまい、山中選手が勝利しました。
そしてセミワークス勢の堀野選手は加速区間で離されてしまったことが響いて蕎麦切選手に敗れ、雨谷選手も先行時に攻めすぎてしまったのか、最初のコーナーでスピンしてしまい敗退。グッドライドモータースポーツからは山中選手と益山選手がトップ16進出となりました。
オープニングを挟んでおこなわれたトップ16では、解説の谷口さんも「いい追走」という戦いを繰り広げつつも危なげのない走りで益山選手が草場選手に勝利!いっぽう、蕎麦切選手と対戦した山中選手は、1本目に近い距離の後追いを決めて優勢に思われたのですが、先行の2本目にゾーン1をはずしてしまい敗退となりました。
好走を連発していた益山が齋藤を倒して優勝!
グッドライドモータースポーツからただひとり勝ち上がっている益山選手は、続くトップ8でも玉川選手を難なく下し、トップ4でも強豪のユキオ選手を引き離す快走を決めて勝ち上がり、ついに決勝戦へ。
対戦相手は斎藤太吾選手。1本目先行の益山選手はこれまで以上に攻めた素晴らしい振り出しからゾーン1をアウトいっぱいまで使ってクリア!いっぽう後追いの齋藤選手は攻めすぎたのか、1コーナーでリヤが流れすぎてクラッシュパッドに突っ込んでしまいました。
2本目、なんとかマシンを修復してきた齋藤選手に対して、様子を見することなく接近していく益山選手。結果、益山選手としては2019年ぶり、グッドライドモータースポーツとしては参戦開始依頼はじめてとなる優勝を決めました。
今回の結果によって益山選手はランキングは4位へと浮上。山中選手もランキング9位を維持しているため、残り2戦でのさらなる飛躍が期待されます。
今回は金曜日の練習走行2本目に、パワステベルトが飛んでハンドルがロックして壁に刺さってしまい、波乱のスタートとなってしまいました。
ピットに戻ってマシンを見たら「これ直るの かな」ってくらいに後ろがグッチャリいってたんですが、メカニックたちが急ピッチでフレームを引っ張ってくれたり、折れた足まわりも予備に交換してくれたりして、その日の最後には走行チェックできるところまで復帰することがで きました。
土曜日の練習走行もハンドルは斜めになったままでしたが、前日にクラッシュしたとは思えないくらいで、最後の1本は「これが決まれば単走優勝できるんじゃないか」って走りができていたと思います。
予選本番は、練習で決まった走りができれば…とは思って行ったんですが、2本ともほぼゾーン1が取れず、わずかに角度を抑えるか奥で降るか、そこを調整できなかったかんじですね。
ちょっと前に参加したJIDCもそうだったけど、マシン的には国際サーキット向きな特性なので、そこは今後の課題かなと思います。
そして追走のトップ32は、予選 位通過している日比野さんと対戦。日比野さんは先行のときにしかけてくるひとじゃないですし、走りのスタイルがけっこう似てますし、馬力的には有利だと思ってたので、振り出しは様子見して後半で詰めようってのがうまくハマりました。 2本目も予選のときから決まってなかった走りが出せましたし、相手もミスってくれたので…。
トップ16は蕎麦切選手と…これで1勝1敗になってしまいました。エビスのときはまだ乗れてないかんじだったけど、今回はGR86のセットを詰めてきてるのは見ててわかったんで、しっかり行かないと勝てないなと思ったんで、ガッツリ行きました。そしたら審査員の評価もよかったですし、先行が第4ゾーンを取れてなかったんで、2本目はゾーンをきっちり取って走れば勝てるって思っていたのですが…その2本目ではゾーン1が取れなかったというところです。
結果、奥伊吹戦を振り返ってみると、第1ゾーンに苦しめラウンドだったな、と思います。
ちょっと逆転チャンピオンを狙うには厳しい点差ですが、まだシリーズのトップスリーは狙える位置ですし、岡山で表彰台乗ればチャンスはあると思いますし、チーム的にも勢いに乗っていい流れになっているので、次戦も上を狙った行きたいと思いますね。
じつは「ピーキーでトラクションがかからないんで、GRヤリスで奥伊吹を走るのは絶対にイヤだな」と思っていて、練習日は足のセットがまったく決まらなくて「なりには走れるけど勝負になったときに無理だよね」という状態でした。
それで、予選前の練習のときにスポッターとメカニックと話し合いして、思いっきりトラクションをかける方向のセットを試してみようということになって…やったらそれがドンピシャにハマったかんじです。
予選の1本目は、2ヶ所くらいミスがあったんで、自分のなかでは90点には入ったかな、というくらいの感触だったけど、思った以上の点が入っていました。2本目は太吾さんと同点だったので、高得点を出すほどではないけど、 セカンドベストで負けないよう走って予選1位通過できました。
予選での感触がよかったので、追走もこのままのセットで行くことになりましたが、トップ32が精神的にはイチバン緊張したと思います。予選1位と32位なんで、やっぱり速度差が差がある相手ですし、車も乗り慣れてない状 況なので…。
ただ、今回対戦したみんなは、知ってるなかのひとたちなので、クリーンに勝負できたのもあって決勝まで進むことができたんじゃないかな~と思います。
使ってたギヤも太吾さんと玉川さんのときだけ4速で、あとは3速だったので、GRヤリスが思っていたよりも速かったですし、相手を後追いで待つような状況でも辛くなかったです。
決勝の相手は太吾さんってことで、北斗さんのときもそうだけど、GR86は横に向けてからが本当に速いなと思っていたので、いつもは10.5Jに285/35を履いてるんですが、9.5Jに285/35を組んだタイヤに変えて、限界までグリップ上げて、おいてかれないように空気圧も落とした状態に変更して思い切り行きましたね。
じつは2本目が終わるまで後追いの大吾さんがミスってたのに気がつかなかったんですが、審査員の判断がどうなるかはわからないので、結果的には正解だったと思います。
まさかこのクルマで優勝できるとは思わなかったんですけど、ひさびさの優勝ですし、チームにも結果を残せたのでうれしいです。
今回の結果でランキングも4位になって、いい状況になりましたし、GRヤリスは高速コースは強いマシンだと思うので、次もいい成績残ればシリーズ狙えると思うので、このままの流れをキープしていきたいと思います。
第3戦 SUGOの段階ではまだフロントが負けていたので、スポットを追加したり、バネやダンパーやアライメントを変えてきたんです。燃料ポンプ関係のハーネスも引き直して、リセッティングもして電気系のトラブルは解決してきました。
ただ、それでもやっぱりフロントの接地感がまだなくて…角度パキンとつけた振り出しはできなかったので、次戦までにはコーナーウエイトをやりなおして、フロントとリヤのバランスを取らないと…。
練習でもそこを煮詰められなかったので、予選はとにかくラインをはずさないセットにして、もうちょい得点が出る予定だったんですが、ラインの取りかたが掴み切れてなくて、ライン得点を伸ばせなかった、というところです。
ただ、予選は通過できたんですが、それだと追走では車速差がかなり出てしまう状態で…大幅なセット変更をして練習したら振り出しで110km/hくらいまで車速を高めることはできたもの、最後に大きくぶつけてしまって、なんとか修復してトップ32に挑んだんですが…ダメでした。
なんとか走れるようにはしたものの、まっすく走れる状態ではなくて、予選のセットに戻したんですが、車速差から振り出しの時点で遅れを取ってしまったのが敗因です。
マシンのトラブルはなくなりましたけど、セットがまだ煮詰められてないので、次戦までにはセットを詰めていきたいと思いますし、ちょっとずつではありますが、マシンを進歩させて結果を残していきたいと思います。
前戦の前にエビスでテストしたのが効いていて、マシン的には調子よくて、ぜんぜん問題なかったんです。でも、今回もクラッシュ修正とか相手の5分間ルールでかなり待たされてしまって…そこで気持ちを落ち着けられなくて不甲斐ない結果になってしまいました…。
予選の1本目は置きに入って、想定通り走れてはいたんですが、79点と思っていたよりも得点が伸びなくて、このままだとちょっと通過は厳しいんですけど、思い切りいけるほどの余裕があるわけでもなくて…2本目も得点を伸ばすだけの走りになってし まいました。
トップ32でも、ゾーン1を意識してきっちり通ろうとクルマ1台分奥でいったんですが、タイヤカスに乗ってしまったのか、まわし込めずにスピン…。せめて自分らしい走りを決めて、ワンモアタイムに持ち込みたかったんですが…自分のミスですね。
スタート順位が早いと採点の傾向とかも掴めないので、ここらでポジションをあげたかったのですが、なかなかうまく噛み合わないな…と。
テクニックもまだまだ足りていないと思いますけど、セミワークスチームのプレッシャーというのがどこかにあるのかな、と思います。感じてるつもりはないけど、予選落ちはぜったいありえないし、でもやらなきゃいけないという。
ここまで調子の悪いシーズンははじめてですが、あと2戦は本当にやるしかないですし、得意な国際コースなので、基礎練とメンタルトレーニングして、落ち着いてがんばりたいと思います。