FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2 EBISU

2022 ROUND 2 EBISU

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
グッドライドジャパン株式会社は、グッドライドモータースポーツを発足し、フォーミュラドリフトジャパンに参戦することになりました。
 昨シーズンからはチーム体制を一新し、昨年のFDJ2チャンピオンの山中真生選手とアメリカのフォーミュラドリフトで活躍する益山航選手をワークスドライバーに抜擢して2022年シリーズを戦い、堀野仁選手と雨谷雄一選手をセミワークスドライバーとしてサポートしています。
 今シーズンもスポンサー各社のご支援とご協力のおかげで参戦することができ、誠にありがとうございます。つきましては6月 18日(土)・19日(日)に、福島県のエビスサーキットにて開催された第2戦の報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。

【イベント概要】
名称 2022 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2 EBISU
開催日 6月18日(土)・19日(日)
開催場所 エビスサーキット (福島県)
実施競技 6月18日(土) 第2戦 予選
     6月19日(日) 第2戦 決勝

【チーム概要】
チーム名 GOODRIDE MOTORSPORTS(グッドライドモータースポーツ)
代表 蕭偉城
副代表 上甲盛一 、 中村 圭太
統括ディレクター 山中 健司
チームディレクター 高砂 岳美
チームマネージャー 須原 綾乃
レースディレクター ラーマン・ラセル
ワークスドライバー 山中 真生、益山 航
セミワークスドライバー 堀野仁、雨谷 雄一

山中 真生
益山 航
堀野 仁

雨谷 雄一


ドリフトの聖地・エビスサーキットで第2戦開催!

 2022年6月18日(土)・19日(日)の2日間、福島県のエビスサーキットにて、フォーミュラドリフトジャパンの第2戦が 開催されました。
 競技区間は例年と同じく、ホームストレートから2コーナーの立ち上がりまで。しかし、昨年まではどちらのコーナーもアウトインアウトのラインを通過するようゾーン設定されていましたが、今シーズンはアウトアウトアウトを目指すゾーン設定に変更されたことから、コースアウトしないギリギリを攻める必要があり、難易度があがったように思えました。
 グッドライドモータースポーツとしては、FDJ2でチャンピオンを獲得してステップアップしてきた山中選手と、アメリカのフォーミュラドリフトでも活躍している益山選手。そして、セミワークスの堀野仁選手と雨谷雄一選手が参加しており、それぞれの活躍に注目です。
 しかし、木曜日に開催された前日練習で益山選手がまさかのクラッシュ! 急遽GRヤリスにマシンチェンジして第2戦を戦う運びとなりました。
 第2戦のMCはおなじみ冴場都夢さん、解説およびラインジャッジとして谷口信輝さん、アングルジャッジに今村陽一さん、スタイルジャッジにラビー西田さんという構成でおこなわれました。
 その予選では、山中選手が1本目に振り出しでミスってゾーン1の手前で大きくコースアウトしましたが、2本目には1本目 のミスをきっちりと修正。ライン29点、アングル25点、スタイル32点、合計86点を出すことに成功し、通過を確実なものとしました。
 そして急遽マシンチェンジした益山選手は、1本目から丁寧にゾーンをついていく走りできっちりと決めてきます。
 益山選手は、とてもぶっつけ本番とは思えない安定度のある走りで2本目もまとめ、ライン27点、アングル26点、スタイル33点、合計86点と1本目の得点を超えることはできませんでしたが、見事に予選突破しました。
 しかし、セミワークスの堀野選手は挽回を狙った2本目に無念のドラシャブローによって得点を伸ばせず、雨谷選手も走りをまとめることはできず、ここで敗退する結果と なりました。
 最終的に、1本目から90点超えてきた齋藤太吾選手が予選トップ通過。グッドライドモータースポーツは、益山選手11位通過、山中選手が12位通過することとなりました。

会場は福島県にあるエビスサーキット。競技区間はこそ例年と変わらないものの、アウトアウトアウトを目指すゾーン設定に変更されたことで、適切なライン撮りが求められます。
1本目にミスしてあとのなくなった山中選手でしたが、2本目には1本目よりも攻めた状態で素晴らしい走りを決めることに成功!12位というポジションで予選突破を決めました。
乗り慣れないマシンでの参戦となった益山選手でしたが、そんな状況下でも最大限の走りと安定性を見せ、2本とも86点をマーク。11位で予選を突破しました。
VR38を搭載してパワーアップしたニューマシンのS14シルビアを持ち込んだ堀野選手でしたが、パワステトラブルとドラシャブローによって敗退する結果となりました。

益山選手はトラブル発生でトップ32を敗退・・・

 そして迎えた決勝日。まずは山中選手がGR86に乗る金田選手と対戦。1本目先行の山中選手は、やや振り出しが浅かったものの、なんとか修正して走り抜けます。しかし、2本目はおたがいに決め手を欠いたことからワンモアタイムに突入します。
 そしてそのワンモアタイムでは、後追いで少し離されてしまった金田選手に対して、大きなミスなく走りきった山中選手でしたが、決着をつけるまでには至らず、ふたたびワンモアタイムの判定となりました。
 2度目のワンモアタイム1本目。先行の山中選手はここまでのイチバンと思える走りで先行を駆け抜けると、後追いでは乱れて小さなラインとなってしまった金田選手にきっちりとついていって勝負あり!審査員満場一致の判定で山中選手が勝ち上がりました。
 つづく益山選手とニアン選手の対戦では、2本目にニアン選手が大きくコースアウトするいっぽうで、後追いの益山選手はマシントラブルが発生してストップ。ワンモアタイムという判定だったため、5分間での修復が試みられましたが、直す目処はたたずリタイヤ。益山選手はここで敗退となりました。
 山中選手に期待がかかるトップ16。山中選手は金田選手とおなじくGR86に乗る蕎麦切選手と対戦しました。

トップ32。ニアン選手と対戦した益山選手は危なげのない走りを披露していましたが、トラブルによりストップ。復旧が試みられましたが、直しきれず、リタイヤで敗退となりました。
トップ8。山中選手は、強豪の山下選手に対して互角の戦いを繰り広げましたが、最後の最後でゾーンを外してしまい、ここで敗退する結果となってしましました。

ミスの差で山中選手は山下選手に破れる

ただ、山中選手のコメントにもある通り、金田選手とワンモアタイムを繰りひろげたおかげか、似たリズムで走る蕎麦切選手に対し、きっちりとポイントを抑えた安定した走りで危なげなく勝利しました。
 つづくトップ8ではチャンピオン経験もある強豪の山下選手と対戦。1本目、鋭い振り出しを決める山下選手に対して、後追いの山中選手も近い距離からついていきます。ここは山下選手はゾーン2へのラインが小さくなり、山中選手が優勢のように思えました。
 そして入れ替えた2本目。振り出しで少しコース外にリヤタイヤをハミ出しましたが、悪くない走りを決め山中選手に対して、後追いの山下選手 もきっちりついていきます。
 しかし、このまま走りきればベスト4進出かと思われた山中選手でしたが、最終セクションでゾーンを大きく外してしまうミス!そしてこのミスが響いたのか、山中選手はここで敗退していました。
 最終的に、第2戦エビスは末永直登選手が優勝。グッドライドモータースポーツは、山中選手が6位、益山選手は19位という結果となりました。
 次戦のSUGOではさらなる上位を狙っていきますので、応援のほどよろしくお願いいたします。

おたがいに決めきれず、2度のワンモアタイムにもつれ込んだトップ32での山中選手vs金田選手の対戦。最後は振り出しのスタイルを変えた山中選手が金田選手を倒して勝利しました。
トップ16では、金田選手と対戦したときの経験を生かし、蕎麦切選手に対して危なげのない安定した走りを決めて勝利。トップ8への進出を決めました。

 今回はミッションやサイドレバーを変えてNOSも吹き、マシンを大幅に変更してきました。
 コースのほうも、ゾーンなどのポイントが変更されることがわかっていたので、出発前日に2~3時間ほどシミュレーターで走り込み、木曜の前日練習から会場入りして、マシンのセットアップやイメージのすり合わせました。
 NOSのオンオフとかいろいろなデータを取ったりしてたんですが、低回転からトルクがあってエンジンフィールがすごくよくなりましたし、走らせかたも掴めたと思います。
 金曜日はちょっとしたトラブルが続いてまともに走れなかったんですけど、木曜日にきっちり掴めてたおかげで不安はなかったですね。
 そして予選の1本目。今回からウォームアップの時間がかなり短くなってたんですが、リヤタイヤだけ暖まった状態だったからか、振り出しでアンダーが出てしまい60点。これでは予選突破は難しいですし、0点みたいなものなんで、だいぶ追い込まれました…。
 2本目はなんとか気持ちをリセットしてエアもちょっと落として、フロントを重点的に暖めてて、悪くはない得点を出すことができて…じつは涙が出るくらいホッとしましたよ。
 トップ32では、FDJ2でチャンピオン争いをした金田選手と対戦しましたが、当時の直接対決では負けているので、やり返したいって気持ちが強かったと思います。
 じつはこの日から振り出しを逆振りからサイド進入に変えたんですけど、それが思っていたよりも評価が悪くて…。 それもあってワンモアタイムで決着がつかなかったんですが、3セット目はそれを逆振りに戻して、後追いで金田選手がミスってくれたのもあって、なんとか勝てたというかんじです。
 ただ、つづく蕎麦切選手との対戦は、おなじGR86で、おなじような走らせかたをする相手だったので、狙い通りの走りをすることができて気持ちよく勝つことができましたね。
 最後のトップ8は・・・ 1本目がうまく決まりすぎたってのもありますが「これでチャンプ (山下選手)に勝てる」と、気持ちが入りすぎたゆえのミスです。フツーに走れればよかったんですけどね…。
 ただ、チャンプ相手にあのくらい戦えたってのは、自分的にも自信になったので、この経験を次戦から生かそうと思えましたし、開幕戦よりも得たものは大きかった大会だったと思います。
 シリーズ的にもまだ食い込めるポジションいなので、がんばります!


今回は本当にタフな…こんな大変だったのは自分の競技人生のなかでも1位2位を争うくらいのハードな週末でしたね。
 Zは前回要望した部分は改善してきてもらって、1周目から違和感もなくて調子よく走れたんです。だから2周目は5割くらいの振り出しで入っていったんですが、振り出したらマシンが全然止まらなくて…左後ろを土手に引っ掛けてしまってクラッシュ。ダメージ的には、足も折れてしまったし、フレーム修正も必要なレベルでした。
 予備パーツがあればとりあえず走れるくらいにはなるとも思ったのですが、それもなかったですし、直前の木曜日だったこともあり、急遽デモカーとして作られていたGRヤリスにマシン変更することになったというわけです。
 ドリフト用として作られていたマシンではあるんですが、それでもレギュレーションに合わせる必要があったので、金曜日の午前中はそれに時間がとられてしまって、クラッチも滑りかけてる状態で、ボンピンの閉め忘れでガラスが 割れちゃうといった波乱もあったんですが、なんとか予選は通るレベルに仕上げました。
 これまでいろいろなクルマに乗ってきたけど、縦方向のトラクションが良すぎてドリフト競技で点数を出すにはシビアかな、というイメージのマシンでしたね。+
 予選の1本目は「絶対に点数を出さないとヤバイ」と思ってたのですが、なんとかクラッチももってくれて86点。2本目は、それまでの間にチームが交換用のクラッチを見つけてきてくれたので、ここで終わらせる勢いで行ったんですが…スタートダッシュした瞬間から滑っちゃって・・・得点は伸ばせませんでした。
 そして、アンディのお店のクラッチ交換して迎えた決勝日。タイヤの空気圧を下げて、練習走行でさらに走りも詰められて「これなら表彰台もいけるんじゃないか」という手応えを掴めていたんですけど、ニアン選手との対戦でエンジンブローです…。
 タイヤカスを拾ってしまい、それがタイベルのコマをずらして…という原因だったんですが、ボンネットが開いてなくて隙間がなければ…とか、タイベルカバーがしてあれば…とか、とにかく不運が重なってしまったのが原因でした。
 それでもランキング的には、まだまだ十分上にいますし、5位くらい下がった程度ですんだので、Zを直す前提で動いてます。SUGOの前週はセントルイスでFD第5戦があるのでギリギリの帰国になるのですが、切り替えていきたいと思います。


 今回のエビスは、いままで使ってい S15シルビアでいくか、VR38DETTを搭載したニューマシンのS14シルビアを投入するかでギリギリまで迷っていたんですが、このままのマシンでは上位に食い込むことは難しいので、パワーのあるS14シルビアを持っていくことにしました。
 でも、これは会場入りするまえからわかっていて、いろいろと対策はしてきていたのですが、じつはまともにパワステが効いていない状態での実戦投入となりました。
 ハンドルが重くならないように、試行錯誤のうえでセットも工夫して予選に挑みましたが、やはりその影響が出たというか…1本目はラインが乱れて72点。2本目も慎重に操作し、いい走りが決まりかけて「これが決まれば通過はできる」という感触だったもの、途中でドライブシャフトがブローしてしまい、2戦連続で決勝日に進むことはできませんでした。
 とはいえ、これまでのS15シルビアが580psだったのに対し、S14シルビアに搭載したVR38DETTは850psと、トップレベルでも十分通用するパワーとトルクが出ているので、マシン自体のポテンシャルは高いと思います。
 海外製パーツの遅れなどで完成がずれ込み、十分なテストができず、ニューマシンならではのトラブルに悩まされたエビス戦となりましたが、次戦のSUGOまでには言い訳できない完成度に仕上げて結果を残したいと思います。


エビス戦に向けてマシンの仕様変更はしていないんですけど、1週間くらい前に去年のレイアウトですが練習に行って、そのときにタイロッドエンドのカラーにガタがあったので、交換したくらいです。
 ただ、本番の少し前にゾーン変更が発表されたうえ…練習日は午前中にウェットだったこともあってそれほど走れず、予選日の練習は並びの列が大渋滞で4本ほどしか走れず、セットを詰め切ることはできませんでした。
 しかもダイロッドエンドを変えたのにガタも改善されなくて…。あれこれパーツも変えてみたんですが、いままで一度も発生したことのないトラブルで、逆関節ってほどでもないんですけど、ブレーキを踏むとハンドルがロックしたようになる症状が治りませんでした。
 予選の1本目も、ゾーン2ではその症状が発生しなかったんですが、最終セクションではハンドルが固まってしまって大きく戻されてしまいました。2本目はここで症状が出るっていうのがわかったので、フロントの車高を4cm上げて、フロントに荷重がかからないように、極カリヤ荷重で走りきるように、走らせかたも変えたつもりだったんですが、変えきれなかったというかんじです。
 予選落ちなんて本当に久々で、すべてが悪い方向にいってしまって、うまいこと噛み合わない週末でした。
 まだ原因がわかっていないので、SUGOまでにはテストを重ねて改善し、この流れを変えていきたいと思いいます。

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