フォーミュラドリフトジャパン最終レポート

FORMULA DRIFT JAPAN 2020 LAST

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 12月4日(金)、コロナウイルスの感染再拡大に伴い、12月12日(土)・13日(日)に予定されていたフォーミュラドリフトジャパンの最終戦が中止となることが事務局から発表されました。これにともない、2020年シーズンは第1戦から第4戦までの累計ポイントによってチャンピオンが決定されることとなりました。
 スポンサー各社のご支援とご協力のおかげで参戦することができ、誠にありがとうございました。つきましては今シーズンを振り返ったご報告をまとめましたので、ご一読いただければ幸いです。

【イベント概要】
名称 8月1日(土)・2日(日)フォーミュラドリフトジャパン2020第1戦(スポーツランドSUGO)
   8月29日(土)・30日(日) フォーミュラドリフトジャパン2020第2戦(奥伊吹モーターパーク)
   9月20日(日)・21日(祝) フォーミュラドリフトジャパン2020第3戦(エビスサーキット)
   10月10日(土)・11日(日) フォーミュラドリフトジャパン2020第4戦(岡山国際サーキット)

【チーム概要】
No.61 寺町邦彦(nichiei racing with GOODRIDE Motor Sports) SILVIA(S15)
No.73 林和樹(Team WEST AUTO with GOODRIDE) SILVIA(S15)

 当初の予定から約3ヶ月遅れで開幕することになった開幕戦は、スポーツランドSUGOにて無観客で開催されました。
 ワークス体制での初参戦となりましたが、ニューマシンでいきなり好走を決めた林選手が予選で2位通過。寺町選手もトラブルを抱
えながらも31位で予選を突破しました。
 トップ32ではチーム対決が実現。グッドライドカラーの2台による追走が見られました。結果は、1本目で接触した寺町選手が敗退。勝ち上がった林選手も続く波紫選手との対戦で破れ、寺町選手はトップ32敗退、林選手はトップ16敗退という結果になりました。

トップ32の対戦で実現したチーム対決は、1本目の接触が響いたのか、ミスなく後追いを決めた林選手が勝利。

 第2戦はフォーミュラドリフトジャパンの名物会場とも言える奥伊吹モーターパークの特設コースにて開催されました。
 予選では両者とも思うように得点を伸ばすことはできませんでしたが、ともに追走進出を果たします。
 そして追走。トップ32で植尾選手と対戦した寺町選手は後追いで離されて敗退。いっぽう林選手は勝ち上がるたびに走りの精度
を向上させていき、決勝に進出しました。その決勝戦では、後追い時にわずかにイン寄りのラインを通ってしまったことが響いてグレイ選手に敗退したものの、準優勝という結果を獲得しました。

グレイ選手との決勝。先行では見事な走りを決めた林選手でしたが、後追いでは小さいラインなり、準優勝となりまた。

 第3戦は“ドリフトの聖地”とも呼ばれるエビスサーキットが舞台です。予選では両者とも好調な走りを決め、寺町選手は6位、林選手も10位というポジションで追走進出を果たします。
 追走では単走の好調さをキープしていた両者が勝ち上がり、ベスト8に進出。しかし、この対戦の後追いで、わずかに攻めすぎた両者が対戦相手に接触。どちらも接触の過失を取られたことで敗退となりました。
 しかし、寺町選手が5位、林選手は7位でポイントを重ねることができ、寺町選手は大幅にランキングを向上させることになりました。

今大会でも再びグレン選手と対戦した林選手。後追い時の最終セクションでわずかにプッシュしてしまい敗退となりました。

 第4戦は岡山国際サーキットが舞台です。寺町選手は「すこし狙いがずれていた」と得点は伸びなかったものの、12位で予選を突破。
林選手は前線から足まわりをアップデートしたことが好走につながり、4位で追走進出を決めます。
 追走では両者ともにベスト8まで勝ち上がり、開幕戦ぶりとなる
チーム対決が実現しかけましたが、林選手のマシンにラックトラブルが発生して寺町選手が不戦勝となりました。
そしてここで勝ち上がった寺町選手は決勝まで進出しましたが、1本目に攻めた寺の選手がわずかに接触し、惜しくも準優勝という結果になりました。

予定されていた第5戦が 中止となったことで、林 選手がシリーズ5位、寺町選手がシリーズ8位という結果になりました。

 今年はコロナ禍のなか、非常にむずかしいシーズンとなったうえ、最終戦が中止となってしまったことは非常に残念ではありますが、ろいろな状況を鑑みるに、しかたがないところだと思います。
 そのようなシーズンのなかで、林選手はシリーズ5位、寺町選手もシリーズ8位と、8位以内でシリーズを終えるというワークス体制初年度の目標を達成できました。
 寺町選手に関してはフォーミュラドリフトジャパンというカテゴリーにおいてブランクがあり、林選手は新規車両というむずかしさがあったにもかかわらず、ともに結果を残せました。
 チーム力もラウンドを重ねるたびに向上しており、来シーズンに繋がる成績だったと思います。



 今シーズンは林選手のマシンが新規製作車」両となっていますが、開幕戦のSUGOから作った僕もビックリするくらいの成績を残してくれて、マシン的には不安なく戦えました。
 中盤からはシリーズ争いにも絡むことができて「意地でも優勝するぞ!」と意気込んでいただけに、最終戦が中止となって戦うことができずにシリーズを終えたドライバーは非常に悔しい思いをしたと思います。
 今シーズンは優勝こそできなかったものの、ほかの選手にくらべてテストする機会も少ないなかで、その可能性が十分感じられましたし、来シーズンは確実にチャンピオンが取れると思います。



前半戦はマシントラブルなどもあって、好スタートとは言えない状況でしたが、ラウンドを重ねるうちにマシンも成績も上り調子になってきていただけに、最終戦が中止になってしまったのはとても残念です。
 今シーズンを振り返ると、とても満足です!とは言えないのですが、悪くないシーズンだったと思います。
 最初は審査の方法というか、採点される部分のちがいに慣れない部分があって、どうすれば得点がでるのか、というところで修正を重ねていくシーズンでした。
 そして岡山国際ではあと一歩というところまでいって2位になれたので、満足とはいえないですが、次に繋がるシーズンだったと思います。



 自分のなかでの当初立てていた“シリーズ5位以内”というひとつの目標は達成できているんですけど…やっぱり、単走優勝と追走での優勝ができなかったのが悔しいです。
 レースなので、つねに100点満点という内容はないと思うのですが、マシンも徐々に仕上がってきていましたし、乗り方もよくなってききて、優勝に向けて取り組んでいたので、そこはとにかく悔しいという思いしかないですね。
 チームとしても、最終戦に向けて鈴鹿ツインにテストしに行っていたところですし、「最後こそは!」とぼく自身も気合も入っていて、逆転に向けてチーム一丸となって準備を進めていたところなので、本当に残念です。


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