フォーミュラドリフトジャパン第4戦レポート

FORMULA DRIFT JAPAN 2020 Rd.4 OKAYAMA

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 2020年はフォーミュラドリフトジャパンにグッドライドモータースポーツとして参戦することとなり、10月10日(土)・11日(日)に、岡山県の岡山国際サーキットにて開催されたフォーミュラドリフトジャパン2020の第4戦に参戦いたしました。
 スポンサー各社のご支援とご協力のおかげで参戦することができ、誠にありがとうございました。つきましては第4戦のご報告をまとめましたのでご一読いただければ幸いです。

【イベント概要】
名称    FORMULA DRIFT JAPAN 2020 Rd.4 OKAYAMA

開催日   10月10日(土)・11日(日)

開催場所  岡山国際サーキット(岡山県)

実施競技  10月10日(土) フォーミュラドリフトジャパン2020第4戦 予選
      10月11日(日) フォーミュラドリフトジャパン2020第4戦 決勝

入場者数  無観客

【チーム概要】
No.61 寺町邦彦(nichiei racing with GOODRIDE Motor Sports) SILVIA(S15)
No.73 林和樹(Team WEST AUTO with GOODRIDE) SILVIA (S15)

第4戦はデンジャラスセクションが魅力の岡山国際が舞台!

2020年の10月10日(土)・11日(日) の2日間、岡山県の岡山国際サーキットにて、フォーミュラドリフトジャパン2020の第4戦が、暑いくらいの日差しとなった快晴のなか開催されました。  競技区間はホームストレートからスタートし、1コーナーに向けてドリフトを開始。その後は2度振り返しつつ審査席前を通過し、2コーナーとの間にあるショートカットセクションを通過します。  そしてさらに振り返し、パイパーコーナーを立ち上がったところでフィニッシュとなります。  とくにショートカットセクションはコース幅が狭くなるうえ、クラッシュと隣り合わせとなるデンジャラスゾーンです。ここでどれだけ魅せる走りができるかということが岡山国際ラウンドの魅力であり勝負どころとなります。  前戦と同じく、無観客での開催となり、初日の10月10日(土)に練習走行と単走での予選があり、2日目となる10月11日(日)の追走トーナメントで優勝者が決定されます。  グッドライドモータースポーツとしては、ランキング15位の寺町邦彦選手と、同5位につけている林和樹選手の活躍に期待がかかります。
会場は岡山県にある岡山国際サーキット。アクセル全開率が高くてマシンに負担がかかるだけなく、ショートカットセクションでは繊細なマシンコントロールが要求されるコースです。
「思っていたよりも得点が出なかった」という寺町選手でしたが、2本目には1本目よりも攻めた走りを決めて84点を獲得。12位で予選通過しました。

1本目に抑えてしまった部分を修正して2本目に挑んだという林選手は、その言葉通りさらに洗練された走りを決めて88点を獲得。4位で予選を通過しました。

両者とも安定した組み立てでともに予選を突破!

 10月10日(土) に実施された予選。まずは寺町選手の1本目です。2個目のアウトゾーンはやや寄せきれなかったように見えましたが、それ以外はスムーズなライン取りで競技区間をクリア!ライン24点、アングル23点、スタイル32点の合計79点で、まずまずの得点を獲得しました。
 つづいて林選手の1本目。ショートカットに設置された3個目アウトゾーンでややふらつきが見られたものの、スピード感のある走りを決めてきます。ライン24点 アングル25点、スタイル32点の合計81点と、こちらもまずまずの得点を出しました。
 そして寺町選手の2本目。ショートカットセクションに入るまでは1本目よりも攻めた走りでしたが、3個目のアウトゾーンへの寄せが甘く、ラインは22点と下がってしましました。しかし、アングル27点、スタイル35点と伸ばしたことで合計84点を獲得しました。
 林選手の2本目は、鋭い振り出しで1コーナーに飛び込むと、深い角度とスピード感を維持したままミスなく走行!ライン27点、アングル26点、スタイル35点の合計88点と、大幅に得点を伸ばしてきました。
 結果、両者とも2本目の走行がベストスコアとなり、林選手は4位、寺町選手は12位で予選通過を決めました。

グッドライドモータースポーツの選手ともトラブルなく走り切り、ともに予選を突破!翌日に向けてメンテナンスを終え、万全の体制でトーナメントに挑みます。

林選手にトラブル発生でチーム対決は実現せず!

 10月11日(日)はトップ32による追走トーナメントが行われました。
 まずは林選手と真野選手の対戦。「きっちり走れば追いつかれない」と林選手が言っていた通り、先行では相手に入り込ませず、後追いではきっちりとついていった林選手がみごと勝利しました。
 いっぽう寺町選手は深田真弘選手と対戦する予定でしたが、直前に深田選手がリタイヤしたため、寺町選手が勝ちました。
 トップ16の林選手vs山田選手の対戦は、1本目は両者ミスのない走りをしたものの、2本目に先行の山田選手が1コーナーのアウトゾーンで少しオーバーラン。後追いの林選手もショートカットセクションでややイン寄りの小さいラインを通ってしまいました。
 両者ともにミスのあった対戦でしたが、山田選手に戻りがあったため、審査員3名とも林選手勝利の判定となり、林選手が勝利しました。
 そしてそのすぐあとの対戦で寺町選手は伊波哲也選手と戦いました。その1本目、素晴らしい走りを決めた寺町選手に対し、後追いの伊波選手は加速でスローダウン。
 入れ替えた2本目は両者ともにミスなく走ったため、1本目の差で寺町選手が勝ち上がりました。

トップ16の林選手vs山田選手。予選からトップ32と、徐々に走りの完成度を高めてきた林選手はこの対戦でもキレのある走りを披露!2本目はミスもありましたがなんとか勝利しました。
トップ4の寺町選手vs松川選手。寺町選手が先行の2本目、後追いの松川選手はショートカット手前で痛恨のコースアウト。大きなミスなく走りきった寺町選手が勝ち上がりました。

決勝戦1本目の後追いで接触してあとのなくなった寺町選手は先行の2本目で素晴らしい走りを決めましたが、1本目の差は逆転できず、惜しくも準優勝という結果になりました。

 トップ8では林和樹選手と寺町選手の対戦です。しかし、ウォーミングアップエリアでの走行中に林選手のマシンにトラブルが発生!なんとか修復を試みましたが、5分間では直すことはできず…残念ながらリタイヤ。寺町選手が準決勝へと進出しました。
 そして勝ち上がった寺町選手は準決勝で松川和也選手と対戦。松川選手が先行の1本目、後追いの寺町選手は近い距離で振り出しましたが、先行の松川選手が1個目のアウトゾーンでハミ出した影響か、姿勢がやや乱れて距離を開けられてしまいます。
 そして入れ替えた2本目、気合の入った振り出しを決めた寺町選手に対して、後追いの松川選手も近い距離でついていきましたが、コース外にリヤタイヤを落としてしまい、勝負あり! 結果、最後までミスなく走った寺町選手が勝ち上がりました。
 決勝戦では山下広一選手との対戦です。山下選手が先行の1本目、後追いとなる寺町選手は至近距離から果敢に振り出しましたが、やや近すぎてしまったのか直後に接触!寺町選手はハーフスピンして大きく離されてしまいます。
 そして2本目、こちらは先行の寺町選手も素晴らしい走りを決めましたが、後追いの山下選手が後半のセクションで距離を詰めたこともあり、山下選手の優勝が決定しました。
 最終的に、寺町邦彦選手は2位、林和樹選手は6位という結果になりました。

トップ8は寺町選手vs林選手の組み合わせでしたが、直前になって林選手のマシンにトラブル発生! 5分間での修復は間に合わず、寺町選手がトップ4に進出しました。

 今回は事前テストができなかったんですけど、後半戦をトラブルなく走るため、オーバーホール済みのトランスミッションに交換して、万全の体制で現地入りすることができたと思います。また、岡山国際サーキットは前に走ったことのある場所だったので、練習日から調子よく走れて早い段階でいい感触のセットが見つけられました。
 ただ、すこし狙いどころがちがっていたのか、予選では思っていたよりも得点を出すことはできませんでしたね。1本目は大きなミスはなかったものの79点と点は伸びず…。2本目は甘くなってしまっていた部分を詰めていったんですが、それでも大きくは伸ばせなくて84点という結果でした。あとから分析したところ、最初のアウトゾーンで少しハミ出ていたのと、ショートカットセクションにあるコンクリートウォールへの寄せかたが足りなかったのかな、と思います。
 日曜日の追走では、この反省を踏まえて「少し走りを変えていう」というところだったのですが、トップ32の対戦相手では、ミッショントラブルで深田選手がリタイヤしたので難なく突破。続くトップ16でも伊波選手が1本目に3速がブローしたことで、後追いでは合わせるのに少し苦労したものの、無難に走りきって勝つことができました。
 さらに、トップ8では開幕戦ぶりとなるチームメイト対決の予定だったんですが、ここでも対戦相手の林選手にトラブル発生…。ぼくとしても楽しみにしていたので残念でしたね。
 そして準決勝は松川選手と。後追い1本目でミスったので「やばいな」と思ったけど、入れ替えの2本目で相手がミスってくれたので助かりました。
 決勝で対戦した山下選手は、練習のときもいっしょに走ってて、速いというイメージがあったので「気合で詰めてやろう」と思っていたのですが….やりすぎてしまいました。先行の2本目はきっちりと自分の走りができただけに、1本目のミスが悔やまれます。
 せっかく決勝まで行っていたので、自分のなかでは不完全燃焼な感じですね。ただ、対戦相手に助けられた部分もあるとはいえ、やっとここまでこれたかな、というのが正直なところです。
 今回は運良く勝ち上がったように見えますけど、マシンへの負担が大きい岡国というステージでほかのチームがトラブルで離脱していくなか、壊れないで決勝まで行けたというのはひとつの成果だと思います。最終戦ではランキングひとつでもあげれたらな、と思うので、がんばろうと思います。

岡国戦に向けての事前テストから、アップライトごと交換するタイプのFDFレースショップの足回りを導入したんです。まだ使いこなせるほどセットが詰まっているワケではないんですけど、ポテンシャルの高さは感じれましたし、これまでよりもコントロール性が上がったので、無理をする必要がなくなったことでミスも減り、安定性が増したと思います。
 足回りをガラッと変えていたので練習走行の前半はなかなか合わせられなかったのですが、マシントラブルなく走れて、自分としても好きなコースということで、練習日の最後のヒートでは85点から90点は出せるところまで仕上げることができました。
 予選の1本目はとにかく無難に得点を出す走りを心がけたとはいえ、81点というのは少し抑えすぎた感はありましたけどね…。なので2本目にはそこを詰めるようにイメージして、自分的には90点に乗せられるかな、と思っていたんですけど、少し届かず88点で4位通過という結果になりました。
 追走では、こちらにスピードがあって後追いで詰められる自信を持っていたので、速度差に気をつけていこうと思っていました。
 真野選手とは奥伊吹で対戦してて、後追いでついていければ勝てるという自信はあったので、狙い通り組み立てられたし、走りやすかったと思います。
 続く山田選手との対戦は危なかったですね。先行の1本目は問題なく自分の走りができたんですが、後追いのときに前につられて小さくなってしまい、ミスの取られかたによっては負けたかな、ともお 思ってたので、なんとか勝てたという感じです。
 この対戦が終わったとき、パワステオイルが軽く吹いていたので、すぐに対策してもらったんですけど、寺町選手との対戦する前のウォーミングアップエリアでアップしていたら、また吹いてしまって…。すぐにピットに入ってチェックしたらラックブローが判明して、5分では直せないし、走れなくはないけど、オイルが漏れる可能性を考えて、こでリタイヤという決断になりました。
 寺町選手と戦えるという楽しみもあったなかでのリタイヤでしたし、シリーズ争いにも絡んでいるときだったので、なおさら悔しいです。
 シリーズポイントを考えるかなり厳しい状況になってしまいました。トラブルがなければ今回の流れは悪くないと思うので、気持ちを切り替えて、がんばっていきたいと思います。

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