フォーミュラドリフトジャパン第2戦レポート

FDJ 2020 Rd.2 OKUIBUKI

開催日:8月29日(土)・30日(日)
天候:晴れ
路面状況:ドライ

林和樹選手が見事な走りで勝ち上がり準優勝!


Rd.2 Report

第2戦はFDJ屈指の人気コースの奥伊吹が舞台!

 開幕戦のSUGOから約1ヵ月後となる8月29日(土)・30日(日)、滋賀県の奥伊吹モーターパークにてフォーミュラドリフトジャパンの第2戦が開催されました。

 普段は通路や駐車場として使われている場所を巧みにアレンジしたコースとなっており、上り坂となる加速区間を駆け上がってからドリフトを開始し、川の上に架かる橋を通過してUターンセクションが設置された駐車場に突入。最後はまた橋を通過して元の経路に戻ってフィニッシュとなるレイアウトになっています。

 競技としては、土曜日に練習走行と単走での予選があり、日曜日に予選を勝ち抜いた32名による追走トーナメントで優勝者が決定されるという進行になっています。ワークス体制で挑むグッドライドモータースポーツとしては、寺町邦彦選手と林和樹選手の活躍に期待が高まります。


Qualifying

寺町選手と林選手がともに予選を突破!

予選:寺町選手(S15シルビア)

 単走での予選は、寺町選手がまず1本目を走行。思い切った飛び込みからポイントを抑えた素晴らしい走りを決め、ライン24点、アングル27点、スタイル34点で、いきなり高得点となる85点を獲得しました。

 つづいて林選手の1本目。ひとつ目のアウトゾーンでは設置されていたパイロンにテールをタッチさせるほど攻めた走りでしたが、ふたつ目のアウトゾーンでやや寄せすぎてしまったのか、ウォールに接触してドリフトが戻ってしまい、0点という結果となりました。

予選:林選手(S15シルビア)

 つづいて2本目。寺町選手はひとつ目のゾーンへの寄せがあまかったのか、ライン21点、アングル26点、スタイル35点で82点と、ややラインの評価を落としてしまい、得点を伸ばすことはできませんでした。

 そして1本目に0点を出してあとがない林選手でしたが、きっちりと1本目のミスを修正。アグレッシブさは抑えられていたものの、ゾーンやクリップといったポイントを抑え、ライン21点、アングル23点、スタイル32点の76点を獲得しました。

 というわけで、寺町選手は85点で17位通過、林選手は76点で27位通過という結果になりました。

No.61 寺町邦彦 予選17位通過
No.73 林和樹 予選27位通過


Top 32 Tournament

林選手が快進撃を続けて決勝に進出!

 日付変わって8月30日(日)。予選を突破した32名による追走トーナメントがおこなわれました。まずは寺町選手が植尾選手と対戦。植尾選手が先行の1本目、加速区間でやや離されてしまった寺町選手は、後半の区間に向けて距離を縮めようとしましたが、その差はあまり変わらず…。入れ替えた2本目は、先行の寺町選手もいい走りを決めましたが、1本目に離されてしまったのが響いたのか、ここで敗退する結果となってしまいました。

 いっぽう別のブロックに配置された林選手は山田選手と対戦。こちらは両者いい走りを披露しておりワンモアタイムに突入。そしてその1本目、1セット目の戦いで感触を掴んだ林選手は、山田選手の懐にピッタリとついていくことに成功! 先行となった2本目もミスなく走りきったことでトップ16へと進出を決めました。

 2回戦は石川選手との対戦。こちらもお互いにいい走りを披露しましたが、決め手を欠きワンモアタイムに突入。林選手は勝負を決めるべく果敢に攻めましたが、先行の石川選手のマシンにトラブルが発生したのか、振り出し直後にコースアウト。林選手が勝ち上がりました。

 つづいて予選を3位通過し、絶好調をキープしたまま勝ち上がってきた真野選手との対戦。なかなかの接戦が予想されたものの、対戦を重ねるごとに走りの精度が増してきた林選手は、後追いできっちり距離を詰めると、先行ではすばらしい走りを決めたことで、危なげなく勝利を収めました!

 準決勝はおなじくグッドライドユーザーの堀野選手が対戦相手です。「予選の順位が低かったので、1本目から攻める必要があった」と林選手がいうように、後追いの1本目は振り出しから近い距離をキープすることに成功! 2本目もアウトゾーンに設置されたパイロンにテールをヒットさせるほどの走りを決め、ここでも勝利! ついに決勝への切符を手にしたのです!

 決勝戦は何度もシリーズチャンピオンを獲得した経験を持つ強豪のアンドリュー・グレイ選手との対戦です。1本目、後追いの林選手は加速区間からグレイ選手についていき、近い距離をキープしたままひとつ目のゾーンをクリア! しかし、直後の振り返しでややタイミングが早かったのか、ふたつ目のゾーンが小さいラインになってしまいます。入れ替えた2本目は、MCが「今日いちの走りでしたね」というほどの走りを見せた林選手でしたが、1本目のミスが響いて惜敗。グレイ選手が優勝し、林選手が準優勝という結果になりました。

 なお、第2戦の結果により、林選手はランキングが9位から4位に、寺町選手も31位から24位に浮上しました。

No.73 林和樹 準優勝 ランキング4位
No.61 寺町邦彦 Top32敗退 ランキング24位


Drivers comment

No.61
寺町邦彦
nichiei racing with GOODRIDE Motor Sports

 前戦のあとにエンジンを積み替えて、事前のテストでセットを大幅に変えて、自分なりに手応えを得る仕上がりになっていただけに残念ですね。

 植尾さんとの対戦は、1本目の加速区間で離されてしまって…。強い相手なのでワンミスが致命的になるのはわかってはいたんですけど、2本目では攻めていったのですが、挽回できなかったな、という感じです。

 次戦に向けてテストも計画されていますし、そこでさらにクルマを煮詰めて、気持ちも切り替えて、いい流れに持っていけるようにがんばります!

No.73
林和樹
Team WEST AUTO with GOODRIDE

 予選の順位が低かったことで、追走の1本目が必ず後追いからになってしまう状況だったので、とにかく攻めていく必要があったんです。

 でも、ほんとにチームのサポートが手厚くて「なにかあっても絶対になんとかしてくれる」という信頼感がありました。

 チーム代表の蕭さんにも「勝っても負けてもいいけど、ダサい負け方だけはやめような」と言われていましたけど、チームのサポートのおかげで走ることに専念できましたし、思い切っていけたことが結果に繋がったんだと思います。


 グッドライドモータースポーツとしては、2戦目にして優勝まであと一歩という悔しい結果となってしまいましたが、1戦目よりも2戦目と、着実な進歩が感じられるラウンドになったのではないかと思います。

 つぎは、9月21日(月祝)・22日(火祝)に、福島県のエビスサーキットの西コースでおこなわれる第3戦です。参戦報告はグッドライドのSNSなどで随時お伝えしていきますので、どうぞ今後のさらなる活躍にご期待ください。

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